感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
63
フレンチ警部シリーズ第5弾。〔再読〕アリバイ崩しのクロフツ氏ではありますが、本作はサスペンス感を楽しむ作品です。物語は若い女性がフレンチ警部に助けを求め、相談に来る場面から始まります。「友人の自殺は、実は殺されたのではないか。死ぬ前に友人から聞いていた謎の男、男には手首に紫の鎌のアザがある。友人は謎の男をたいへん恐れていたが、今私の前にその男は現れた」という話である。犯人との駆け引き、女性を守りきれるのか、じわじわと犯人との距離を縮めて往く過程の展開が巧い。最後までハラハラ、ドキドキする事間違いなしです。2017/01/20
NAO
58
【2021年色に繋がる本読書会】身の危険を感じてフレンチ警部に助けを求めに来た映画館の切符の売り子をしている女性が溺死体で発見された。映画館の切符の売り子がどんな犯罪にまきこまれているというのか全貌がなかなか見えて来ず、面白く読めた。フレンチ警部の大仰さ、傍若無人な言動には呆れるほどだが、こういった警官像もいまや過去のものになりつつある。2021/09/19
星落秋風五丈原
35
コナン・ドイルの『赤毛連盟』やクリスティの『料理人の失踪』は、一見犯罪とは関係のなさそうな出来事が、後に大事件に繋がっていく。本編も同様。映画館の切符売りをしている女性がフレンチ警部を訪ねてくる。賭け事で借金を作ってしまい、返済のために怪しげな提案をのまざるを得なくなった彼女は、紹介された男の手首に紫色の鎌形のあざを見つけて、変死した知り合いの娘が残した言葉を思い出したというのだ。「妻がいなきゃプロポーズしてたかも」とフレンチにいわしめる勇気あるヒロインモリー。しかし今回は妻もフレンチを励まして内助の功。2021/08/07
Ribes triste
11
フレンチ警部、今回はちょっとびっくりな冒険活劇風展開でした。でも、これはこれで面白い。警部の奥さんの内助の功も素敵です。2018/05/14
ホームズ
6
フレンチ警部の奥さんの久々の登場がいいですね(笑)相変わらずコツコツと証拠を集めてって感じでしたが今回はモリー登場後物語が緊迫して良かったですね(笑)最初に失敗してるから不安で先が気になるから一気に読んでしまいました(笑)2009/03/16