感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しろ
8
☆６ 名探偵ではないが、堅実な捜査を得意とするフレンチ警部が主人公。名探偵の得意とする、解決のカタルシスはないけど、一緒に推理していく気分が味わえる。小さな手掛かりを頼りに少しずつ真相に近づいていく様子が良い。事件の方も一見地味だけど、細かいフェイントをいやらしく重ねているので複雑で難しいものになっている。最後に軽いどんでん返しもある。一人で目の前のことだけを追っていたらこんな騙され方もしてしまうかもしれない。骨太でしっかりした本格ミステリだった。2011/08/24
elf51@禅-NEKOMETAL
7
入手かなり困難本。木枠に封じ込められた死体が流れ着き，釣り人によって引き上げられる。続いて起こる関係者の事故。フレンチ警部は謎を追って，木枠を流す実験をしたり，自動車部品の取付時間を計りに行ったり，律儀に検証して回ったりする。技術者クロフツの真面目さがそのまま投影されているところがいい。犯人もなかなか狡猾で，フレンチ警部が翻弄される。終盤は珍しく，フレンチ警部のアクション場面がある。クロフツの作品の確実さがわかる。いいと思う。2021/02/28
ホームズ
6
フレンチ警部がコツコツ捜査をし事実に近づいていく感じが毎回いいですね（笑）今回も細い線をたどっていき新たな証拠を見つけまた悩むという展開が面白かった（笑）キャラクターとしては地味ですがいいですね～（笑）個性的な探偵たちも好きですが地道なフレンチ警部もいいです（笑）2011/06/01
ホームズ
3
身元不明の死体をコツコツとした捜査で真相に近づいていくのは読んでいて楽しかったです(笑)１年前に読んだのに内容忘れてました(笑) 相変わらずフレンチ警部、そこは真っ先に確認してください(--;)2009/03/11
野田有
2
これは良かった、クロフツの中でも上位の一品じゃないかな。発表順で考えるとなるほどこの時期はこういうのがやりたかったのねと納得する。ＡorBで仮説を立てて行詰まって煩悶してる姿を観ると、あらためてモース警部ってフレンチ警部と似てるとこあるなと思ったりも、妙に自分の能力や手柄を気にしたり自賛したりさ。まあフレンチ警部は愛妻家だし勤務態度もまじめだけどねｗ2011/02/11
-
- 和書
- 西夏の青き塩 文芸社文庫
