感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
274
★★★☆☆ 本作も探偵役はエラリーだが、真の主役はやや脳筋ぽい面もある青年ボー・ランメル。 彼とヒロインのケリーとの恋愛が軸になる王道アクション小説で、映像化を意識しているのが丸わかりだ。 しかし、推理パートも割としっかりしている点はさすがクイーンといったところ。 パパクイーンの部下達に会えたのも懐かしくて良い。みんな元気にしてたんだなぁ… 全体的に軽いので決してお勧めの作品とは言えないが、個人的には嫌いじゃなかった。2022/06/10
セウテス
68
〔再読〕第2期シリーズ第5弾。億万長者がエラリーの事務所を訪れ、そのうち仕事をしてもらう事になると多額の契約金を置いていく。その数日後依頼人は謎の死を遂げ、二人の娘に巨万の遺産と相続する為のルールを遺す。別の翻訳タイトル「許されざる結婚」という事からも分かる様に、遺産を相続するには結婚は出来ないという事だ。エラリーの相棒としてボーが登場し、ボーが表だって行動エラリーが裏方に廻るというのも斬新である。設定からトリック自体には気づき易いのは仕方がないのだが、恋愛や冒険と新しい事に挑戦しているのが良く分かる。2017/05/18
ちくわ
26
エラリーの共同経営者である、ボーとケリーのロマンス色が強い作品だったけど、普通に読んでて楽しい。最後のハッピーエンドにもほっこりする。ミステリ部分がおまけと言うわけではないが、あまり印象に残らないかなと。2017/03/13
kagetrasama-aoi(葵・橘)
16
エラリー・クイーン作品、登録十五作目。長編十四作目。ハリウッドものの第三作目(にカウントしていいのかな?)ヒロイン(の一人)がハリウッド出身の売れない女優!でも舞台はいつものエラリーのホームグラウンドのニューヨーク。エラリーはボー・ブランメルなる男性と私立探偵事務所が開設。エラリーが考え、ボーが行動するパターンのお話。当時ならではの掟破りの数々が気になりました。最後の論旨展開は流石なんですが、動機の裏付けが弱い感じ!ボーの恋愛譚に重きがおかれている印象で映画を意識して書かれているのかな?2019/06/14
Tetchy
10
今回の主役はエラリーよりもその代役として活躍するボー・ランメルだろう。『静』のエラリーに対し、『動』のボーという名コンビが生まれた。今回のテーマは「成りすまし」だろうか。他人の人生に成りすます人物たちのドタバタ劇のような様相が伴う。が、しかしながらそのためか逆に物語や謎の薄さを糊塗するが如き演出になってしまったように見えてしまう。演出的には確かに面白いが、どうもそれをするだけの動機が薄いのだ。探偵と美女の恋愛というドラマ性を重視したためか、どうにも纏まりの悪さとご都合主義が目立つ作品だ。2010/04/16
-
- 電子書籍
- 召喚スキルを継承したので、極めてみよう…