創元推理文庫<br> ニッポン樫鳥の謎

創元推理文庫
ニッポン樫鳥の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488104146
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

96
日本を題材に織り込んでいるので興味深く読めました。東京帝国大学の令嬢2人の不可解な自殺。ノーベル賞受賞医学者とエラリー・クイーンの知能比べや東京を背景に繰り広げられる世界。日本に対する知識が凄いだけでなくあちこちに効果的に使われているのに驚きです。奇妙な自殺事件によって追い込まれる女性目線で描かれていること、「読者への挑戦状」がないのが意外な気もしましたが、その分心理的な面に重みを置いているのではないかと。やや無理感を感じますが、それを差し引いても面白い作品でした。2016/08/12

雪紫

70
無実の発見者が、疑われるの怖くて隠滅した結果不利になる奴なので某国名シリーズ見立て殺人でネタバレされてたのもあったから、「何やってんの莫迦ああああ!」だったり「警視ポンのコツ」が出て来るも、真相明かされた上で警視がその推理をひっくるめてエヴァ犯人説に拘泥するのもわかる気が・・・(苦笑)。とりあえず殺人は無実でもややこしくした連中には読者の見てない所で警視のお説教コースだな。そりゃあ日本は国名シリーズに入れたがるわ、と思うとともにクイーンの当時の日本観がわかる上でも興味深い1冊。スキヤキはそこで使うか。2022/12/30

NAO

61
日本で育ったという経歴や邸宅の日本庭園が、カーレンという主要人物の異常人格を際立たせるための名脇役となっている。事件の原因となった事柄は、ミステリでは度々登場する残虐行為だが、それに対する復讐は狡知にたけたもの。復讐者の行為を暴いたクイーンのやり方も、犯罪スレスレのもので、こういうやり方が許されていた時代の古さを感じた。2021/10/05

yucchi

22
【図書館本】《密室祭第7弾》国名シリーズ第10弾。これはなんだかスッキリしないというか何だろうこのモヤモヤ。いわゆる《後期クイーン問題》に絡んでくるんだろうけど、そういう話にはあまり興味のない私からすればミステリ部分がボンヤリしてるのを恋愛話で誤魔化した感が否めない。あと裏表紙のあらすじはどう考えてもダメでしょ。本書を読む時は注意!というかここの作品紹介の文章もアカン(笑)2014/10/17

kate

15
日本趣味の女性が殺害された事件で不利な立場に立たされた女性目線で進められる作品。後期クイーン作品に繋がるような人物描写の試みが感じられる作品です。真相に至るロジックはやや苦しい気もしなくは無いですが結末と合わせて中々楽しめる作品。2013/12/10

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