創元推理文庫<br> チャイナ橙の謎

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創元推理文庫
チャイナ橙の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 364p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488104122
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪紫

72
ホテルに作られた事務所で見付かったのは着衣や調度品が逆さまのあべこべにされ槍を背中に刺し通された小太りな男性の身元不明遺体。・・・いやいや待て待て、準備中にバレるだろ。と読む前から思ってたけどそこに突っ込まれることはなく、密室を作った必然性はあるにはあるし、登場人物紹介同様かなりの皮肉とひねくれ具合。だが、犯人が努力の方向音痴過ぎて「犯人たちの事件簿〜チャイナ橙の謎編〜」的なもの読みたくなってきた感ある。2023/05/17

LUNE MER

20
あらゆるものがアベコベになっている現場、の嚆矢(だと思う)。僅かな手がかりから緻密なロジックにより犯人を絞り込んでいくという醍醐味はあまり感じず、本格ミステリーでしかお目にかかれないようなとんでもない密室トリックがメインという点がクイーンとしては珍しいかも。また「読者への挑戦状」にて、前作のシャム双子で挑戦状を忘れていたという弁明がなされている点が意味深なのだが、これについては北村薫「ニッポン硬貨の謎」で披露されている推理が頗る面白い。個人的にはかなり説得力を感じた。2022/09/07

Tetchy

15
本作の趣向は、狂人の仕業としか思えない奇妙な状況をいかに論理的な説明をつけるかということにあると思う。しかしそれにしても作者はとんでもない冒険に出たものである。なんせ死体の衣類はもとより、部屋の家具・調度類全ても逆さまにされているというのだから。理論としてはチェスタトンの名作「折れた剣」の応用だが、これははっきり云ってバカミスだろう。こんな真相、日本人が解るわけがないし、かなり無理がある。この謎に対して読者への挑戦状を挿入するクイーンも無茶な事をやるなぁと思わずにはいられない。2010/03/26

K

13
国名シリーズ第8弾。あの有名な反転トリック。事件そのものはいたってシンプルなのでトリック一点集中の作品ですが、そのトリック自体が日本人にはわかりづらい理由から仕掛けたものという致命的な欠点が(笑)それでも話のネタにはなるので損な気にはならないかと2014/05/30

kate

11
殺害現場の物や被害者の衣服が全て逆さまになっており被害者の素性は不明という一風変わった事件。大胆で奇抜なトリックを用いた名作です。ただ現代日本人には逆さまの理由は解けない謎ですね。2013/08/09

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