出版社内容情報
ニューヨークで発生した証券会社の経営者ベンスンの射殺事件に、類例のない心理的推理手法で挑むファイロ・ヴァンス。ミステリの歴史を変えた名シリーズ第1弾、新訳で登場。
内容説明
証券会社の経営者ベンスンがニューヨークの自宅で射殺された事件は、有力な容疑者がいるため、解決は容易かと思われた。しかし捜査に、尋常ならざる教養と才気をもつファイロ・ヴァンスが加わり、事態は一変する。物的・状況証拠を否定するヴァンスが用いる、心理学的推理とは?巨匠のデビュー作にして、米国本格ミステリ黄金時代の幕開けを告げた記念碑的傑作、新訳で登場。
著者等紹介
日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
1954年生まれ。青山学院大学卒。日本推理作家協会、日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
223
ベンスンの殺された部屋の見取り図が載っている。テーブルの上には読みかけの本。籐椅子には寛いだまま射殺された死体。暖炉の上のハンドバッグや、前夜目撃されたキャデラックよりも、ヴァンスは弾痕の位置、かつら、義歯などに注目する。彼は本職の捜査官とは異なる独自の見方や考え方に強い自信を持っている。この皮肉屋の探偵の美術や哲学に関するお喋りはかなり鬱陶しいが、その衒学趣味のお陰で我々読者はいつのまにか、殺人を題材にした知的遊戯の世界に迷い込み出られなくなる。こうした諸々は、やはり貴重なミステリ遺産というべきだろう。2022/04/17
ホームズ
44
新訳で再読。久々に読んだけど相変わらずヴァンスって回りくどいというか性格があまり良くないというか(笑)マーカムも良く我慢してるな~って感じがしてしまう(笑)一応ヴァン・ダインも捜査現場にいたりする設定のはずだけど存在感が全然ないのが少し不思議な感じ。『僧正殺人事件』が新訳で出たのは結構前だったけどここからは間を空けずに新訳を出してくれるといいな~(笑)ヴァンスのシリーズも再読したくなるな~。2013/03/15
Kiyoshi Utsugi
40
ヴァン・ダインの記念すべき第一作目の作品。 ヴァン・ダインは、この作品でファイロ・ヴァンスという名探偵を生み出します。 ヴァン・ダインは、法律事務所に務めており、ファイロ・ヴァンスとは、ハーバード大学の同級生でワトソン役という設定。 証券会社の経営者であるアルヴィン・ベンスンが、ニューヨークの自宅で何者かによって射殺されます。 この事件をファイロ・ヴァンスが心理学的推理によって解き明かすというものです。 しばらくは、このヴァン・ダインものにハマりそう…😅2021/08/16
yu
40
Kindleにて読了。2冊目のヴァン・ダイン。読み応えがありますね。2019/02/25
ぽんすけ
37
古典ミステリー最高!ファイロ・ヴァンスシリーズは本当は僧正殺人事件が有名だからそれから読もうかと思ったんだけど、やっぱり執筆順に読むべきかと考え直して読み進めたんだが、ヴァンスの性格がしびれる。しかも作中でヴァンが彼のことをジョン・バリモアに例えたのでwiki先生を見てみたらとんでもないイケメンでビビる。あの持って回った言い回しで人を煙に巻く感じは主人公の性格だと思うと魅力的だけど、本当に友達だったらマーカムより早くキレる自信あり。物証をものともせず演繹的捜査法で事件を解決に導くのはさすがの一言2025/03/05
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