出版社内容情報
ホームズのもとを訪れた美貌の家庭教師の奇妙な依頼。毎年父が失踪した日に真珠を送ってきていた謎の人物から、呼び出されたというのだ──忘れがたき名シリーズ第2長編。
内容説明
自らの頭脳に見合う難事件のない日々の退屈を、コカインで紛らわせていたシャーロック・ホームズ。そんな彼のもとに、美貌の家庭教師メアリーが奇妙な依頼を持ちこんできた。父が失踪してしまった彼女へ、毎年真珠を送ってきていた謎の人物から呼び出されたという。不可解な怪死事件、謎の“四の符牒”、息詰まる追跡劇、そしてワトスンの恋…。忘れがたきシリーズ第2長編。
著者等紹介
深町眞理子[フカマチマリコ]
1931年生まれ。1951年、都立忍岡高校卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
100
<マンスリー・ホームズ>「四人の署名」 ホームズの嗜好のかなりキワドイ描写から始まる。ボクシングの腕前、変装の達人ぶりもここで披露されつつ名探偵像が固まって行く初期の名作。何といってもワトソンの微笑ましいラブストーリーが縦軸の陰惨な復讐劇に良いアクセントになっている。後にクリスティーが名探偵の相棒の恋愛を早々にリスペクトしているのが良く解る。ドイルの筆運びはスピーディーで、設定や表現のちょっとした不具合(現代からみて)も、ほとんど気にならないと言って良い。英国史の重要な一幕、セポイの乱への記述も興味深い。2019/02/02
しゅてふぁん
57
メアリー登場!ホームズを題材にしたドラマや映画、漫画や小説などから登場人物だけは知ってるので、シリーズを読んでいて新たな人物に会えるのが嬉しい♪これも原作を読む楽しみの一つ☆うーん、ホームズはやっぱり短編のほうが好きだなぁ。2019/05/25
茜
51
冒頭からホームズがコカインを使用しているのにはちょっとビックリしました。当時はまだコカインも規制されていなかったみたいで、平気で七パーセントの溶液を無数の針跡がある腕に注射するホームズ。私が考えるにもう立派なコカイン中毒ですね。それもこれもホームズの退屈しのぎと言ってしまえれば良いのですが。。。ストーリーは細かい章立てはあるものの大きく分ければ事件の解明と犯人の告白という感じでした。寧ろ、犯人の告白の方が私的には面白かった。ああ、それからワトスン博士の突然の結婚ねw2023/11/06
かさお
40
ホームズの類稀なる観察眼と論理的思考に惚れ惚れする一冊。ミステリを読んだというより、古き良き時代の冒険活劇でハラハラドキドキを楽しんだ、という感じ。昔読んだ宝島やシンドバッドの冒険を思い出す。冒頭でいきなり ホームズが麻薬を吸っててビビったが、あの時代ではエナジードリンクのようなものなのよね😅焦ったわ〜。それにしても、変装、麻薬、運動神経抜群、人たらしというか交友関係めちゃ広いし、ほんとホームズって、ちょっとしたスーパーマン✨ワトソンが恋に落ちやすいのを冷めた目で見てる対比がこれまた面白い。良いコンビだ 2023/06/01
Ryuko
28
ホームズがコカインを注射するというショッキングなシーンで始まる。そこへ若い女性が依頼に現れる。。。「緋色の研究」と同じような構成。ワトソンって純情でよい人だな。2017/12/13