創元ライブラリ<br> 琥珀捕り

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創元ライブラリ
琥珀捕り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 458p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488070823
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

この作品には、A(対蹠地)にはじまりZ(回転のぞき窓)で終わる、ギリシャ神話、中世キリスト教聖人伝、アイルランド民話から望遠鏡や潜水艦の発明に至る、一見無関係な26の単語にまつわる物語が納められている。それぞれの物語は登場する単語やイメージによって、次々と別の物語に高飛びし、そして終点にたどり着いたとき、読者はひとつの長い物語を読んでいたことに気づく。「文学におけるカモノハシ」と言われた驚異の物語。

内容説明

本書には、A(対蹠地)からZ(回転のぞき絵)の一見無関係な単語にまつわる、二十六の物語が収められている。それぞれの物語は登場する言葉やイメージによって次々と別の物語に飛躍し、終点にたどりついたとき、読者はひとつの長い物語を読んでいたことに気づくだろう。分類不可能な「カモノハシの文学」。

目次

Antipodes―対蹠地
Berenice―ベレニケ
Clepsydra―水時計
Delphinium―デルフィニューム
Ergot―麦角
Foxglove―キツネノテブクロ
Ganymede―ガニュメデス
Helicom―ヘリコーン
Io―イーオー
Jacinth―ジャシンス
Kipper―薫製ニシン
Leyden―ライデン
Marigold―マリゴールド
Nemesis―思い上がりを罰する女神
Opium―アヘン
Pegasus―ペガソス
Quince―マルメロ
Ramification―派生効果
Submarine―潜水艦
Tachygraphy―速記法
Undine―水の精
Veronica―ヴェロニカ
Whereabouts―行方
Xerox―ゼロックス
Yarn―ヤーン
Zoetrope―回転のぞき絵

著者等紹介

カーソン,キアラン[カーソン,キアラン] [Carson,Ciaran]
1948年北アイルランド、ベルファスト生まれ。76年に第一詩集The New Estateを刊行、78年に若い詩人に与えられる奨励賞であるエリック・グレゴリー賞を受賞して以降は、アイルランドの伝統音楽の研究に勤しむ。80年代後半から詩作に復帰、90年にBelfast Confettiがアイルランド文学賞を、93年にFirst Language:PoemsがT・S・エリオット賞を受賞。アイルランド文学を始め古典の英訳も手掛けており、2003年にはダンテ『地獄篇』の英訳がオックスフォード・ヴァイデンフェルト翻訳賞を受賞。19年没

栩木伸明[トチギノブアキ]
1958年東京都生まれ。上智大学大学院文学研究科英文学専攻博士後期課程単位取得退学。現代アイルランド文学・文化専攻。2014年『アイルランドモノ語り』が第65回読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐっちー

13
これは、一体何の物語なのか?中世のお屋敷で夜毎開かれる語り部の会なのか、ギリシア神話の変身物語か。或いは初期の科学の歴史かフェルメールなどの絵画の蘊蓄か。彷徨い歩くように読み進めるうちに、随所に散りばめられた琥珀を拾い集めてゆく。勘の鈍い私は解説を読んで漸く集めた琥珀が何であったか知って、胸のポケットに入れておこうと思った。2021/10/17

うた

4
これ好き。琥珀にかかわるものを次々と釣り上げ、オウィディウスさながら、連想に連想を重ねて、AからZまでのテーマを語り尽くしていく不可思議な物語。細部が細部を呼び込み、より広くより細かくつながっていく様がなんとも楽しく、一月ほどかけて読んでしまった。そして読み終えた今、また最初から読み返したくなっている。2021/06/12

Rieko Ito

3
たくさんの昔話や、伝記や、エッセーのような断片からなる長編小説。琥珀にまつわる話と、オランダ特にオランダ絵画の話が多いが、それ以外も色々。章ごとにタイトルはあるが、タイトルがその章の中心というわけではなく、前後の章とはつながっていたりいなかったり、一つの章の中で全然違う話になったり。小説的な部分はそれなりに面白いが、エッセー的な部分は読むのが結構しんどかった。2024/12/09

きっしょう

3
約12年振りに再読。好きな作品なので文庫も買ってしまった。初読の時は理解できないことも多々あったが、それでも面白かった。今回は読み急がず、時にスマホ片手に調べながらじっくり読んだためか、かなり楽しめたと思う。それでもまだ気づけなかった面白さがあるはず。またいつか再読します。新作が出ないかなあと思っていたら2年程前に亡くなっていたのですね。ご冥福をお祈りします。2021/07/15

ふゆきち

2
エッセイのような小説のような。解説で触れられているように澁澤龍彦っぽさもあります。一気に読もうとすると疲れます。2024/11/06

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