出版社内容情報
第27回鮎川哲也賞&第14回ミステリーズ!新人賞発表および選評掲載。期待の新鋭・岩下悠子が贈る読切掲載。乾ルカ、連載最終回ほか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつ
13
行き止まりでの警官消失を扱う「袋小路の猫探偵」は、かの古典「**い**の謎」を思わせる。大学の水泳選手が主人公の「スラマナの千の蓮」は、体育会系とでもいうべきフィジカルな話題と仏教の蘊蓄が絡み合う異色作。両者をむすびつける「水」のイメージが幻想的な美しさを齎す。連載コミック「鞄図書館」はさらに謎を孕み次号へ。忘れ物取扱所を描くシリーズの最終章は最初意味がわからず、やがて「そ、そんな!」。物語を感銘深く締めくくるためとはいえ「禁じ手」ではなかったか。ほとんど進まない連載、休載が今号にもあるのは困ったもの。2023/02/18