出版社内容情報
千弥の様子がおかしい。もともと弥助をあまやかしていたが、最近ひどすぎる。物忘れもはげしい。心配する弥助に対し、千弥は何でもないと言うばかりで、ふたりは初めて大げんかをしてしまう。前に千弥は月夜公つきまとう女妖から弥助を救うために、妖怪の誓いをやぶった。ほんの一時のことだったが、誓いをやぶったことに変わりはない、そのむくいを受けねばならないのだ。そしてついに……。大人気の妖怪シリーズ第10巻。
内容説明
千弥がおかしい、物忘れもひどい。心配した弥助は知りあいの妖怪たちに相談するが…“銭天堂”シリーズで大人気の著者の妖怪ファンタジイ。“妖怪の子預かります”シリーズ最終巻。
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
神奈川県生まれ。『水妖の森』で、ジュニア冒険小説大賞を受賞し2006年にデビュー
Minoru[MINORU]
大阪府生まれ。京都精華大学デザイン学部VD学科イラストレーションコース卒業。動物や人物などをモチーフに模様を組み合わせた独特な雰囲気の作品を多数制作。装画を中心に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
66
児童書。最終巻。千哉の様子がおかしい、弥助のことを構いすぎたり、物忘れがひどい。弥助は心配して医者にかかるように勧めるが、千哉は言うことを聞かない。しかし、弥助を傷つけることを恐れた千哉は大きな決心をする。▽妖と人間の絆はどう繋がっていくのか、あまりに大きすぎる愛情をどう収めていくのかが問題。▽しっかりとまとめあげて完結している。シリーズ終わるのは悲しいけど、ちゃんと終わらせる事でお話は永遠に繋がっていく、とても良かったです。
真理そら
49
児童書なのについ泣いてしまった。クールな親バカだったはずの千弥のあがきと弥吉のひたむきさ…『~育てます』も読まないと。2023/01/11
こゆ
13
最終巻。うっかり次のシリーズのあらすじを読んでしまってオチは知っていたし、千弥はそんなに好きなキャラじゃなかったのに…、それでも辛い(´;ω;`)でも二人の選択だから、きっとこれが最善なんだろう。廣嶋作品は3シリーズ読んでるけど、こちらが一番キャラも良くて、切ない話とほっこりする話のバランスも良くて、児童書とは思えぬほど夢中で読んだ。最初は千弥としか喋れなかった弥助が皆に愛される子になって、千弥の子育ては大成功。ずっと弥助が子妖を預かるお話を読みたかったけど、次のシリーズに進もう。2022/12/15
りょうこババ
5
弥助のことをどんどん忘れてしまう千弥。どうなってしまうのか心配したが、そう来たか❗️生まれ変わりだね。今までの与えられてきた愛情をこれから返して行くんだね。続編が楽しみ。是非続けて下さい。2022/05/03
パンケーキ
4
年末に10巻まとめて読了。 1巻の最初のほうを読んだ時は「何これ…中途半端なBL?気持ち悪い」と思ったのですが、妖怪の掟や生態が詳しく書かれていて面白く、問題を解決していく様子も、一度出てきた登場人物の成長も感情移入しやすかったです。 ほっこりした感じに進んでいくのかと思いきや、紅授が出て来てからの展開は恐ろしく、最後は明るさもありながら喪失感でいっぱいになりました。思った以上にズシーンと来る読後感でしたが、続編もあるのね。楽しみです。2022/01/16