月虹の夜市―日本橋船宿あやかし話

電子版価格
¥1,527
  • 電子版あり

月虹の夜市―日本橋船宿あやかし話

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488027957
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

江戸は浅草川に浮かぶ島、箱崎。多くの船や荷が行き交うこの地の川辺で、お涼は女将として小さな船宿を切り盛りしている。父親譲りの見えてしまうたちのせいか、面倒見の良い人柄からか、お涼はいつのまにか集まってくるあやかしたちの世話をつい焼いてしまうのだった。探し物をしている片目片足の小僧、小さな蹴鞠の神様たち……。あちらとこちらの世界をつなぐ不思議な船宿を舞台に贈る、愛おしいあやかし譚。待望のシリーズ第二弾。

折口 真喜子[オリグチマキコ]
著・文・その他

内容説明

父親譲りの不思議な力を持つ女将が切り盛りするこの世とあの世をつなぐ船宿。妖しいお客が今日もまた。江戸を舞台に描く、心あたたまるあやかし奇譚。

著者等紹介

折口真喜子[オリグチマキコ]
鹿児島県生まれ。熊本県在住。2009年、「梅と鴬」で第三回小説宝石新人賞を受賞。2012年、受賞作を収めた『踊る猫』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nico🐬波待ち中

105
匂いや音色等、忘れ去られた記憶を蘇らせるものに人はつくづく弱く、心揺さぶられてしまうもの…。見えないモノが見える、不思議な力を持つお涼の周りで起こる摩訶不思議な物語の続編。この世とあの世を行き来する妖しいモノ達がお涼の元に引き寄せられるようにやって来る。第2弾も前回に負けず劣らず、ほのぼのとしたり切なくなったり。チャキチャキの江戸っ子のお涼の気っ風の良さが心地好い。今回はお涼の父親・甚八の話にも泣けた。折口さんの描く「あやかし奇譚」はいつも優しい気持ちにさせてくれて外れなし。第3弾もぜひ書いてほしい。2019/03/24

真理そら

78
『おっかなの晩』の続編。だが時系列が入り乱れているので、これを読んでからもう一度『おっかな~』を読むと楽しいかもしれない。「小正月と小僧」は小道具?のヤマネがかわいい。一見普通の少年少女の話のようで妖しい「約束」が好きだ。お涼の不思議さを知っても動じない吉弥が好ましい。お涼は祖母の志乃、父の甚八と同様「みえる」体質だけれどその体質をおおらかに受け止めて生きているのが頼もしくて好きだ。2019/10/21

はる

77
寡作な作家さんなので新作が読めるのは嬉しい。前作はほとんど覚えていなかったけれど、問題なく楽しめました。あやかしたち、この世のものならぬものたちとの物語ですが、あくまで描かれているのは人の情。そのあたたかさ、誠実さが折口さんの魅力。ただ今作は物語の芯がはっきりしないせいか、やや中途半端な印象です。登場人物は魅力的で、その真摯な生き様はとてもいいのですが…。独特の雰囲気が好きな作家さんなので、もっといろいろ読んでみたい。2019/03/18

アルピニア

69
シリーズ第二巻。登場人物の過去が語られる話が多い。甚八さんとお涼さんの「見える」力の由来も明らかになる。この巻も、ふともうひとつの世界と繋がったり、逝ってしまった人が導いてくれたりと不思議なものと自然に交わる雰囲気が心地よい。どの話もしんみりとした読後感で良かったが、「約束」「常世の夜」「鹿屋野比売神」が特に心に残った。銀次さんのように、見える力はなくても草木や人ならぬもの、見えないものの力を感じてその力と繋がって生きていきたいなぁと思う。2019/03/08

ポチ

61
全編を通して流れる優しさや儚さが、妖や不思議とうまく調和していて、とても良い読後感を味合わせてくれる。もっと読みたいです。2019/04/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13345232
  • ご注意事項

最近チェックした商品