グラスバードは還らない

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488027933
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ガラス製造社の研究員セシリアは、新規の事業取引先として、不動産王ヒューに関わることになる。ヒューは高層ビル最上階の邸宅にて、秘蔵の鳥「硝子鳥」など希少動物を多く飼っていると噂されていた。ある晩、セシリアは同僚たち三人と拉致され、目覚めると外が見えない特殊なガラス張りの迷宮に閉じ込められたことに気づく。「お前たちの罪を知っている」というヒューの言葉に怯える中、突然ガラスが透明になり、研究員の一人が殺されたことが判明する。傍には、どこからか紛れ込んだ「硝子鳥」が鳴き声を響かせていた……。隠れる場所がないガラス張りの迷宮で、犯人はどこへ消えたのか? 鮎川哲也賞受賞作家が贈る、『ジェリーフィッシュ』『ブルーローズ』に続く、本格ミステリシリーズ第3弾!

市川憂人[イチカワユウト]
著・文・その他

内容説明

マリアと漣は、大規模な希少動植物密売ルートの捜査中、得意取引先に不動産王ヒュー・サンドフォードがいることを掴む。彼にはサンドフォードタワー最上階の邸宅で、秘蔵の硝子鳥や希少動物を飼っているという噂があった。捜査打ち切りの命令を無視してタワーを訪れた二人だったが、あろうことかタワー内の爆破テロに巻き込まれてしまう!同じ頃、ヒューの所有するガラス製造会社の社員とその関係者四人は、知らぬ間に拘束され、窓のない迷宮に閉じ込められたことに気づく。傍らには、どこからか紛れ込んだ硝子鳥もいた。「答えはお前たちが知っているはずだ」というヒューの伝言に怯える中、突然壁が透明になり、血溜まりに黄たわる社員の姿が…。鮎川哲也賞受賞作家が贈る、本格ミステリーシリーズ第3弾!

著者等紹介

市川憂人[イチカワユウト]
1976年神奈川県生まれ。東京大学卒。在学時は文芸サークル・東京大学新月お茶の会に所属。2016年、『ジェリーフィッシュは凍らない』で第26回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

505
全作通して、アベレージが安定している。犯人の意外性を重視していない作風で、そこが功奏。まさに鮎川哲也賞作家。今回はパニック物のスパイスを振りかけ。何気に真相は複雑。シリーズの特徴として、探偵役のマリアが完全直感型で解決編の醍醐味が少ないこと。また読者はマリアよりかなり多目に情報が開示されるので、真相を見抜きやすい&マリアの予想が的中し過ぎで胡散臭くなること。そして、"物語世界内でならば可能であろうこと"まで想定して推理しなければならず、確信を得づらい、などがある。特に今作はそう。でも段々癖になってきた。2018/09/21

しんたろー

217
待望の3作目…このシリーズの魅力は80年代を舞台にした「SFミステリ」的な世界観だと思うが、乱暴で猪突猛進型の美形・マリアと頭脳明晰で皮肉屋の日本人・漣のコンビの活躍ぶりも楽しみな要素…本作はマリアが『ダイハード』並に奮闘したり『S.ホームズ』並に名推理を発揮してワクワクした。前2作の創造物も重要な役割として登場するし、引き続きマリアに利用されるジョンも頑張っていて嬉しい。架空の物質が多いので本格推理ものとしては納得度が低いが、エンタメ要素満載で良質なアミューズメントパークで遊んだような気分になった。2018/10/31

nobby

212
個人的にはシリーズ3作目が一番好み!誰しもを魅惑させるグラスバード〈硝子鳥〉、華麗な姿ばかり気になるのは既に虜状態…物語はガラス技術に関わった男女4人のいわゆるクローズドサークルな恐怖と、マリアが超高層ビルでの爆発火災に巻き込まれ70階に取り残されての危機が交互に描かれる。この少しずつズレた時間軸や、お互いの事柄が微妙に噛み合わない様が歯痒くも絶妙!相変わらず推理過程での思いつきや無理やり感は否めないが、突飛で驚愕な真相に至り感嘆する。空想・理系で展開盛り上げながら、人間の汚い要因が生むラストはせつない…2018/12/24

モルク

142
マリアと漣コンビのシリーズ第3弾。不動産王ヒューは所有するタワー最上階にて輸入が禁止されている希少動物を飼育していた。タワーを捜査で訪れた二人は爆破テロに巻き込まれ、特にマリアは崩落し火に追われる非常階段で危機一髪、漸く空いたドアから部屋に入るがそこで刺殺体を発見…。グラスバードって一体どんな鳥?実在するのとかいろいろ考えたが全く想像出来なかった。最後の解決でなるほど…。少しやりきれないラストだったが前二作のアイテムが出てきて嬉しい。続きが出たらまた読んでしまうんだろうな。2020/02/24

stobe1904

117
【このミス2019 第10位】 911を彷彿させるNYの高層ビルで起きた爆発と火災に巻き込まれたマリアと蓮のコンビがビル最上階の密室で起きた連続殺人事件の解決に挑む。前2作同様、本格ミステリとしてとても面白かったのだが、盛り込みすぎかもしれない。★★★☆☆2019/01/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13067799
  • ご注意事項