出版社内容情報
砂漠に咲く水の都ナルマーンでは、王が魔族を使役して国を護っていた。ナルマーンの首都で泥棒の疑いをかけられた少年ハルーンが、命からがら辿り着いた塔には、一人の少女が閉じ込められていた。ハルーンは自分の名前もしらないというその不思議な少女を助けて塔を脱出、運良くとおりかかった翼船の女船長に助けられる。だがナルマーンの軍があとを追いかけてきたのだ。『妖怪の子預かります』シリーズの著者の異世界ファンタジイ。
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
内容説明
砂漠に咲く奇跡の都ナルマーン。王宮の上空では翼をもつ魔族が飛び交い、豊かな水をたたえた池の中には魚や竜の姿をした魔族が泳ぐ。ナルマーンの王は神に選ばれ、魔族を操る力を授けられたのだ…。そんなナルマーンに住む孤児の少年ハルーンが出会ったのは、不思議な塔に閉じ込められたひとりの少女だった。ハルーンは、自分の名前も知らないというその謎めいた少女を助けて塔を脱出する。だが彼らのあとを、魔族が、そしてナルマーン軍が追いかけてきたのだ!
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
神奈川県生まれ。『水妖の森』で、ジュニア冒険小説大賞を受賞し2006年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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美紀ちゃん
134
すごい!素敵な読後感。ファンタジー。ハルーンとバルバザーンのその不思議な話を聞いた時には鳥肌だった!なるほどだからその中に入れたんだね。わお。稲妻を捕まえるシーンとか、サファイアの玉座のシーンとか、想像なんだけど、すごくすごく美しい話だった。白の王と赤の王も読む。楽しみ。2020/09/07
ひさか
101
2017年4月東京創元社刊。異世界ファンタジー。魅力的な設定だが、書込不足というか、もう少し突っ込んだ展開が欲しかった。中途半端感あり。2017/07/25
すがはら
88
子供のころよく読んだ外国の昔話を思い出させるような本。恐ろしい呪いを解くために男の子と女の子が冒険をする物語。でも現代的でもあって、読みながら、ああ、人間って!でも、そうだよなぁ、そういうことするだろうなと溜め息の出てしまうお話でもあり。皆がそれぞれに進みだす終わり方は希望を感じさせてくれて、良い余韻がある。2018/02/19
ひめありす@灯れ松明の火
85
年末の読書会での推薦本。これはジブリで映画にしたらどうかしら。赤いサソリ号の羽が動くところはギミック愛を存分に発揮できると思うし、厨房で賄われる美味しい物にはフード善人説が極まれると思うんですよ。もしかしたらこの本がその頃のジブリに近いのかもしれませんが。今はもうあまり使われなくなってしまった「ボーイミーツガール」の物語。やっぱりファンタジーの出会いはこういう感じじゃないと!青の濃淡で作られた装丁も凄く好きです。幸いの虫はなんだっけ。なんかこういうの見た事あるー……と思ったけど思い出せず。何だったのだろう2018/03/14
ゆかーん
85
夢中で読んでしまいました!壮大なファンタジーに、心は完全に「青の王」の世界に入っていました(笑)これは、是非沢山の人に読んで欲しいです!不思議な塔に閉じ込められていた少女ファラ。ハルーンという少年に助けられ自由を手にした彼女は、アバンサの空飛ぶ海賊船で旅するうちに、自分が魔族の血を受け継いだ王の娘だと知るのです。魔族たちが人間に支配されていると知った彼女は、仲間たちと協力し合い彼らを救おうと奮闘します!魔族たちの登場や、ドキドキするような大冒険は、ジブリ作品のようでした!一押しのファンタジーです!2017/08/27
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