出版社内容情報
天と地のあいだ、オルリアエントの激動の時代と、戦と絶望、荒廃に満ちたその時代を生きた少年〈風の息子〉の運命を描く人気ファンタジー〈オーリエラントシリーズ〉最新刊。
内容説明
火の時代、絶望の時代が近づいている。戦がはじまる。天と地のあいだ、オーリエラント 激動の時代に生をうけた“風の息子”。平和を求めながらも、力を持つがゆえに否応なく時代の波に呑みこまれていく。若き魔道師の、戦いと成長の物語。“オーリエラントの魔道師”シリーズ。
著者等紹介
乾石智子[イヌイシトモコ]
山形県生まれ、山形大学卒業。1999年教育総研ファンタジー大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
161
「オーリエラントの魔導師」シリーズの本なのですね。この作家の本は久しぶりです。「夜の写本師」というのを前に読んでからかなりたちました。そのシリーズの本なのですね。最新刊ということなのですがこのシリーズの前史を書かれているようです。前の本を読んだときには、栗本さんのグイン・サーガを思い出すと書きましたがそれよりも冒険的ではなく、深く心に残るような文章ですね。少し時間ができたらこのシリーズのほかの作品も読みたい気がします。2016/10/13
kishikan
74
乾石さん初読み。まるでRPGの原作みたいな壮大なファンタジースペクタルドラマ。映画ロードオブザリングみたいに、CGを駆使した映画にしたら面白いだろうなと思いつつ、でも登場人物(人じゃないのもいっぱいだけど)や地名が多すぎて、文字だとなかなか覚えきれず、巻頭の登場人物一覧と地図とを行ったり来たり。シリーズものなので、最初にこれを読んだのが間違いだったかな。メインテーマは言葉の重要性なんだろうけど(だからタイトルは逆説的に沈黙の書?)、「信念を貫くことによって道は拓かれる」ということを言いたかったのかなぁ。2015/10/21
ままこ
73
オーリエラントシリーズ。自然と調和した平和な時代から混沌とした血生臭い時代へと移り変わる。〈風の息子〉ヴェリルが運命に翻弄され幾多の苦難を乗り越えながら希望を導き出す壮大なファンタジー。面白かった。2018/07/28
nyanco
63
オーリエラントシリーズ、第5弾。そろそろネタ切れでマンネリ化し始めるかと思いきや、ワクワク度がUP!乾石さんの頭のなかには、まだまだ物語の過去も未来もたっぷりと詰まっているようです。ファンタジーは、どちらかと言えば苦手だったのだけれど、『夜の写本師』を読んだ時、世界観の見事さに惹きつけられ、すっかり虜になっています。今回は、冒険の書。今までで一番ワクワクし、面白かった。平和な村で育つ子供達、村の人々は、授けられし力を持っていた。それは普通のことであり、特別な力だとは誰も思っていなかった。続→2014/06/25
ゆみねこ
54
風の息子ヴェリルと戦が続くオーリエラントの地。彼が手にした「沈黙の書」とその意味。執拗に彼に付きまとう長い影の男。世界感に馴染むまでやや時間がかかりましたが、さすがにこういう世界を描かせたら乾石さんは素晴らしい。希望と闇の戦いは果てしないもの。面白かったです。2014/09/05
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