ありふれた死因

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  • サイズ B6判/ページ数 422p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488024321
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

運命とは皮肉なものだ。大阪支社から東京本社に転任した雨宮の後を追うように移ってきたのは、由利子ではなく私だったのだ…。大阪時代、会社中の女の子のあこがれの的だった雨宮と由利子がつきあっていることを知っていたのは、社内でも私だけだった。「本社生活に慣れしだい君を呼ぶよ」という男の一時逃れの言葉を護符のように護って大阪に残った由利子。だが、雨宮に、会社の大株主である銀行の重役の令嬢との縁談が持ち上がったのだ…!週刊朝日、宝石共催の探偵小説コンテストにみごと一等入選した「愛と死を見つめて」をはじめ、わずか五年の間に発表された芦川澄子の全推理作品を集大成した待望の一巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

100
天城一を師に、鮎川哲也を夫に持つ作家。この本で初めて存在を知る。『このミス』で有名なSR会の人だったのね。巻末に仁木悦子へのファンレターがあるが、作風はまるで逆。嫌な女怖い女ミステリの先駆者的存在。巻頭作「海辺のゲーム」「村一番の女房」「鼬」表題作がそれ。勿論本格派の遊び心もある。事件の直後に大地震が起こる「廃墟の死体」がそう。「道づれ」は欧米受けしそうな発想のどんでん返し。推理小説や探偵小説を推小探小って略すの、初めて知った。2019/12/17

choco

41
少し年代は感じるが沢山の短編集で満腹。男女の絡みはいつの世も恐ろしい。2016/01/24

アルパカ

4
「このミス」で推薦された記事を読み、また鮎川哲也氏夫人で一度離婚したが、晩年は復縁され看取ったということを知り、手に取りました。少し古さを感じるところはありますが、「鼬」の女性同士の見栄の張り合いの顛末、精力的すぎる老人の話「道づれ」、怖くてぞわぞわする(よく考えるとほんとに怖い…)「村一番の女房」など面白かったです。2016/02/03

てっちゃん

3
一番びっくりしたのが、天城一の前書で書いてあった作者が鮎川哲也夫人だったということ。作品はさすがに古臭さは否めないけど、同じ作者が書いたとは思えない雰囲気の作品集だった。女詐欺師の顛末を描いた「鼬」、ユーモアがかった文章とトリックが面白かった「目は口ほどに」、フランスの空港で偶然居合わせた老人の昔話がなんとも不気味な「道づれ」なんかが面白かった。2015/02/03

ゆずぴ

3
犯人当てはあまり好きじゃないけれど世にも奇妙な物語のような不思議でぞくりとする話が多く面白かった。意味深なオチが好きな感じ。2013/08/18

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