内容説明
北海道の新山市で、正吉ら十二歳の少年たちは秘密基地に集った。ビール工場の閉鎖で、家族と町を離れることになった少女をしのんで―四人の仲間が十二歳から三十歳までの多感な時期に、ビールをはさんで結んだ友情の軌跡。気鋭の著者が贈る、『カレーライフ』『自転車少年記』『ワンダー・ドッグ』につづく、ビールの飲み口のように爽やかなフード系成長小説。ビールのことがもっと分かる、コラム付。
著者等紹介
竹内真[タケウチマコト]
1971年新潟県生まれ。慶應義塾大学卒。95年に三田文学新人賞、98年「神楽坂ファミリー」で小説現代新人賞、99年『粗忽拳銃』で第十二回小説すばる新人賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
58
          
            竹内さん初読みですが、これからビールがうまく感じられる季節。冷たくてちょっとほろ苦いビールが青春時代の若者の青臭さを思い出させる。各章ごとにあるビールの解説がまた面白い。ビールを飲みながらちょっと知ったかぶりしたくなるようなお話ばかり。この組み合わせがいいんだなぁ~。ヤンチャ時代から一緒に過ごし、家庭の事情やら何やらで離ればなれになることでそれでも、結ばれている友情って何かいいよなぁ~・・・と言いたくなる。まぁ、それぞれが年相応に悩みも抱えたり、それが成長ってことだよと自分も仲間になったような気になった。2012/07/16
          
        七色一味
38
          
            読破。ビールにまつわるエッセイがプラスされた爽やかな物語です。読み始めた直後から私が感じていた「違和感」は、最後の最後に、氷解しました。難しい話は必要ないでしょう。スカッとした後味の物語を読みたいと思っている方にはオススメ。何はともあれ、ビールを片手に、「ボーイズ」達の青春──中年もありますが──物語を堪能してみてください。2012/12/29
          
        y1
13
          
            竹内さんの作る青春の物語はとても爽やかで綿密で大好きです。毬、勇、薫、茜、飲んでみたいなあ。時折入るコラムも楽しかったし、プロローグとエピローグがとても良い味出してるように思いました。登場するビールがひとつひとつとても魅力的です。かんぱい!!2014/08/30
          
        ひかる
12
          
            装丁を裏切らない爽やかな話。ビールと共に成長する幼なじみ達を時系列を追って描いている作品。序盤退屈でしたが、20歳を越える頃からだんだん面白くなり、早く読み切ってビール飲みたい!と禁断症状と戦うのに苦労しました。その甲斐あって読後に飲んだビールは格別でした。2012/11/03
          
        だくだく
10
          
            これはいいぞ! 仲良し5人組の18歳から30歳までの成長譚。途中、何人かは離れ離れになるけれど、彼らが集まる場所には必ずビールがあって。みんなが揃う最後はウルッと来ちまったぜ。昔読んだ「カレーライフ」も良かったし(あんまり覚えてないけど)、竹内真さんは食品青春小説を書かせたら、鉄板だね(タイトルもいいんだよなー)。おいらもおいしいビールが飲みたい!!2012/06/13
          
        


 
              


