朝顔はまだ咲かない―小夏と秋の絵日記

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488023966
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

高校一年のときから、ひきこもりとなったあたし、鏡田小夏。あたしを訪ねてくるのは、親友の秋だけ。秋は、奔放なイマドキの女の子。今日も、恋の一部始終を報告にやってくる。そう、ひきこもりのあたしにだって、恋にも将来についても悩みはある。そんな二人の女の子が遭遇した、七つの出来事を描く青春ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

67
血なまぐさくない日常の中での謎解き。引きこもりと言っても心の扉を閉ざしきっていないから、見守りたくなるのかもしれない。思春期って仲間だったのが急に敵なったり自分でもよくわからない状況になることもある。そんな中だから大切なものや輝いているものに耳や目を向けることができるのかもしれない。ただ、そこには感性というものが必要になるかもしれないけど。人をいじめて楽しむ人には感性のカケラもないと思う。柴田さんの描くキャラがすごく魅力的に見える。続編があったらいいのにな。2012/07/19

ゆみねこ

65
イジメに遭い引きこもりになってしまった小夏は19歳。賢くて一途な小夏はただ一人訪ねて来てくれる元同級生の秋と身の周りに起こるちょっとした謎を解いてゆく。母の恋愛、自分自身の恋や、イジメの原因に立ち向かえるようになった勇気、小夏の成長が嬉しい物語でした。2015/09/24

ぶんこ

51
高校1年の2学期から、いじめにあい引きこもりになった小夏さん。退学後は母との二人暮らしの家事をこなす日々。訪ねてくる、同級生だった明るい秋さんに引きずられ、何とか世間との関わりを持ち始めます。日常のちょっとした不思議を解き明かす賢さを持っています。表題作での不思議を解き明かす過程が辛かったです。元夫の不倫略奪婚相手の連れ子と、元夫と自分の娘が同じクラスとは! 親達の無責任さ、鈍感さが理解出来ません。なっちゃん、最後は虐めの原因になった指輪を見つけ、自ら解決に立ち上がって、一歩前に進めてホッとしました。2015/09/15

しょこ

31
ひきこもりの小夏が親友の秋の持ち込んだ謎を解明したことから、少しずつ友達の輪を広げていき更なる謎を共に解明していく。ミステリーとしても面白かったけど、小夏がこのままの自分じゃいけないと、少しずつ外の世界と接していく姿が良かった☆天真爛漫な秋の姿や、焦る必要はないと言う母親、正面から向き合ってくれた井上さんと、小夏の周りにはイイ人ばかりで、それを本人もちゃんと理解しているところがいい。爽やかな読後感で、読んでよかった一冊☆2016/03/22

ベリル

25
【Library】久しぶりに再読。時々読み返したくなる青春ミステリー。安楽椅子探偵ポジションの主人公が高校中退で引きこもりってところが斬新かも。だからこそ、彼女がマンションから外に出られるようになった瞬間はいつもちょっと感動しちゃう。親友とのやりとりも微笑ましいし、なんだかんだで良い感じのボーイフレンドとの距離感も可愛い。まだまだ未来に無限の可能性がある年代だし、読後感も爽やかだった。面白かった。2023/05/18

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