ミステリ・フロンティア<br> 秘境駅のクローズド・サークル

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ミステリ・フロンティア
秘境駅のクローズド・サークル

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  • サイズ 46判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488020200
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

思いもかけないところから、ひょっこりと真相が顔を出す。
鵜林ミステリの個性を示す、謎と論理の第一作品集。
『ネクスト・ギグ』の俊英による、ロジックときどきトリックの五編

どこをさがしても見つからない。いくらさがしても見つからない。残り一球が見つからないと帰れない。いったいボールはどこへ行ったのだ? 闇雲にさがしても無駄だ、頭を使おうと高校野球部の部員たちは推理でボールの行方を突きとめようとする。著者の出発点となった「ボールがない」をはじめ、天文部員が天体写真を添付したメールの謎の解明に挑む「宇宙倶楽部へようこそ」、実在のスイッチバック駅を舞台に殺人の謎を描いた表題作など五編。ああでもない、こうでもないと推理を重ねたその先に、意外なところから真相がひょっこりと顔を出す、鵜林ミステリの個性を示した第一作品集。

■目次
「ボールがない」
「夢も死体も湧き出る温泉」
「宇宙倶楽部へようこそ」
「ベッドの下でタップダンスを」
「秘境駅のクローズド・サークル」

内容説明

どこをさがしても見つからない。いくらさがしても見つからない。残り一球が見つからないと帰れない。いったいボールはどこへ行ったのだ?闇雲にさがしても無駄だ、頭を使おうと高校野球部の部員たちは推理でボールの行方を突きとめようとする。著者の出発点となった「ボールがない」をはじめ、天文部員が天体写真を添付したメールの謎の解明に挑む「宇宙倶楽部へようこそ」、実在のスイッチバック駅を舞台に殺人の謎を描いた表題作など五編。ああでもない、こうでもないと推理を重ねたその先に、意外なところから真相がひょっこりと顔を出す、鵜林ミステリの個性を示した第一作品集。

著者等紹介

鵜林伸也[ウバヤシシンヤ]
1981年兵庫県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。鮎川哲也賞やミステリーズ!新人賞への応募を続けていたところ、2009年に鮎川哲也賞へ投じた長編「スレイプニルは漆黒に駆ける」が編集者の目に留まり、翌10年に短編「ボールがない」が書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー『放課後探偵団』に掲載された。18年に長編『ネクスト・ギグ』を刊行し本格的デビューを遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

133
様々な状況で起こった謎や犯罪を、探偵役が当事者たちの議論からヒントを得て解決していく。金田一耕助がよく使った推理法だが、こちらは残念ながら長編を支えるほどのパワーはない。むしろボール探しや父親からの写真、殺人容疑がかけられそうな間男といった状況設定と、ドタバタ一歩手前で何とか論理性を保つ議論のプロセスなど、明らかに作者が楽しんで書いている趣味性を受け入れられるかで読者を選ぶ作風。表題作は鉄道のスイッチバックを利用した殺人トリックとしては唯一無二であり、現場となった坪尻駅にも行ったことがあるので面白かった。2023/01/02

aquamarine

83
これは好き!5つの独立した短編集。百球あるはずの野球ボールが一球たりない、その謎を暴き出すような日常の謎から、殺人事件の犯人やトリックを暴き出すものまで多様なのに、どれも秀逸。野球部員たち、サークルのメンバー等、関係者があーでもないこーでもないと真相をワイワイ探すのも楽しいし、その中からふと真相がこぼれだしてくるところも、あるいは通りがかりの温泉マニアや鉄道オタクがさらっと謎を解いてしまったりするところもとても好み。軽いがパズルを解くようなきれいなロジックで、本格好きがさらっと読むのに最高の一冊だった。2023/03/13

オーウェン

62
著者初の短編集だが、5つの話共にバラエティに富んでおり楽しめる。 コージーミステリの類いが多く、「ボールがない」消えたボールを野球部員が話し合って探していく。 「夢も死体も湧き出る温泉」死体が浮かんだ温泉で、売店の男が事件を解決。 「宇宙倶楽部へようこそ」星を観察するクラブに誘われた大学1年生。星は大嫌いというがその理由が… 「ベッドの下でタップダンスを」夫妻と浮気相手の3人なのに、犯人が分からない。 「秘境駅のクローズド・サークル」誰も来ない秘境駅で起きた殺人。犯人が使ったトリックとは。2022/11/29

さっちゃん

51
ノン・シリーズ短編集。『ボールがない』のみ既読。日常の謎から殺人事件まで、論理的に詰めていく全5編。無駄のない平易な文章でとても読みやすい。コメディドラマのようなドタバタ感のある作品あり、ちょっと心が温かくなる作品あり、丁寧でわかりやすい解決編といい、レーベルにふさわしくミステリ初心者からミステリ好きまで楽しめる一冊。マイベストは表題作の『秘境駅のクローズド・サークル』。/温泉大好きさんと鉄道マニアの烏山さんにはまたどこかで会えるといいなぁ。2022/11/24

koma-inu

48
ユーモア感溢れる、5短編集。どれも50頁ほどの短めですが、上手いところをついていて、面白い。イチオシは表題作「秘境駅のクローズド・サークル」鉄道オタククラブがたどり着いた秘境駅で起こった殺人。容疑者が限られる中、残されたメンバーが多重解決的に推理を展開する。いきなり現れて消えた名探偵?がシュールでした。図解ありのメイントリックは、この特殊環境ならではで、お見事。警察が入って調査されたら、直ぐにバレそうな気もしますが😅2023/12/23

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