Ｓｏｇｅｎ ｂｏｏｋｌａｎｄ 魔女の物語―“魔使いシリーズ”外伝

ディレイニー，ジョゼフ【著】〈Ｄｅｌａｎｅｙ，Ｊｏｓｅｐｈ〉/田中 亜希子【訳】

東京創元社（2012/08発売）

• サイズ B6判／ページ数 237p／高さ 20cm
• 商品コード 9784488019891
• NDC分類 K933
• Cコード C0097

出版社内容情報

魔使いジョン・グレゴリーの若き日の物語「メグ・スケルトン」、トムとアークライトとバンシー魔女の戦い「バンシー魔女」など、魔女にまつわる５つの物語を収めた外伝。

内容説明

ここに記すのは、語らなければならない物語―いつかおれの代わりにこの仕事につく者たちへの警告だ…。トムの師匠、魔使いジョン・グレゴリーの若き日の恋の物語「メグ・スケルトン」。“魔女が谷”に巣くう死んだ魔女ダーティー・ドーラが語る、在りし日の物語「ダーティー・ドーラ」。無敵の暗殺者として恐れられるグリマルキンが、いかにして魔女の暗殺者となったかの悲しい物語「グリマルキンの話」。トムの友だちアリスがボニー・リジーと暮らしはじめたときの話「アリスと脳食い魔」。そしてトムとアークライトが、アイルランドから来た不気味なバンシー魔女と戦った話「バンシー魔女」。本篇では語られなかった五人の魔女の物語を収録した“魔使いシリーズ”外伝。

著者等紹介

ディレイニー，ジョゼフ［ディレイニー，ジョゼフ］［Ｄｅｌａｎｅｙ，Ｊｏｓｅｐｈ］
１９４５年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスス・フォーム・カレッジでメディア及び映像関連について教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』（創元ブックランド）を書いたところ成功。現在１５か国で翻訳される

田中亜希子［タナカアキコ］
千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[さつき]

魔使いシリーズの外伝。本編では描かれなかった五人の魔女のエピソード。メグ・スケルトンとジョン・グレゴリーとの恋は切なくなりました。誰にでも若い時はあるんです。そしてアリスはやはり最強！小さい時から機転が効いて賢かったんだなぁ…

2020/04/12

[鷺@みんさー]

シリーズものの長編がある場合、まず短編集から読んで合うか合わないかを判断するのも手だなーと思っています。というかこのシリーズ、てっきり「魔法使いの物語」かと思ったら、「魔女や霊と戦う、魔使いの物語」だったんですね。バラエティ豊かな魔女の物語があって面白かったです。やっぱイギリスはこういうの得意だなぁと思いつつ。アリスという女の子魔女（見習い）が可愛かったのだけど、どうやら主人公側のメインキャラみたい？これからシリーズ本編も読んでいこうと思います。

2017/08/30

[杏子]

五人の魔女の物語。メグ、ドーラ、グリマルキン、アリス、バンジー魔女… それぞれがそれぞれの持ち味をもっている。 アリスの話は少しユーモラス。 最後のバンジー魔女の話は不気味な感じで、今後の展開が気にかかるものを含んでいる。恐ろしいケルト魔女、モリアン… トムはこれからどうなる…？

2012/10/30

[み～くま]

物語５編を集めた短編集。本編では、ここで紹介されている物語の「断片」がほんの少し登場しています。でも、その「断片」がシリーズを読み解く「鍵」になるような気がしていました。実際に物語を読み終えてみて、それは確信に変わりました。本編全体が、これまでとは全く違う姿に見えてきたんです。前巻までの物語の流れを考えても、この外伝に書かれている内容は今後の展開に深く影を落としているはず。まさに、絶妙のタイミングで出版された「外伝」という気がします。ファン必読の一冊ですよ♪

2012/09/29

[たお]

短編集。魔女の話、 5編。それぞれ淡々と書かれているが、だからこそ切なさが漂う。本編で登場する主要な魔女メグ、グリマルキン、アリスの、それぞれが迎える『初めて』の物語。メグとジョン・グレゴリーの出会い。グリマルキンが一族の『暗殺者』となった闘い。アリスが魔女として見出された修練。それぞれの痛みと悲しみが描かれている。二番目の話ダーティー・ドーラだけは、本編のどこに出たのかおもいだせない。最後のトムの話までふくめ、本編の間合いを飾るに良い話だった。

2012/09/15