感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うずまき
1
「ゴリオ爺さん」「老嬢」収録。ゴリオ、読みやすいのは断然鹿島訳なわけだけれども、一部台詞回しが古典的な方がピンとくるものもあって、古い訳も良いね。ただ解説は…時代が古いからあれだね、認めたがらないんだなぁムニャムニャ…プルースト関係の解説書籍上で指摘されてるのとかも見たことあるのくらいなのに(もっとも、とらえ方は現代で言うところのとはちと違うとは思うけど)(えっ、ああ…同性愛の……)あと、やっぱりタイトルと内容がかみ合ってないんだよなぁ、この話。2009/05/28
ひろゆき
0
「老嬢」オールドミスと三人の求婚者。その登場人物たちの階級、政治信条、財政状況などの説明が冒頭からずーっと、とんでもない量書かれて、ドラマらしきものが一向に始まらず、やっと半ば以降に事件があって展開が早くなり、結。人物造形をここまで徹底的にやっていることを正面から読者に見せつけ、勝手な解釈を許さない。マルクスが、いつかは時間ができたらバルザック論を書きたいと言っていたことが納得できる典型的な作品だろう。2020/11/16
Hotspur
0
読んだのは『老嬢』。『骨董室』の姉妹編。『骨董室』のキャラクターがちょくちょく顔を出す。プロットは比較的単純かつ通俗的だが、やはりバルザックはバルザック。2018/09/25