バルザック全集 〈4〉

バルザック全集 〈4〉

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  • サイズ A5判/ページ数 370p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784488019044
  • NDC分類 958

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

124
『田舎医者』無私に徹し、ひたむきに他人のために尽くすある田舎の医者。贖罪のために残りの人生を捧げる、バルザックの人間造形で見られる典型的タイプの1人だが、男性の場合は生きがいにおいてやはり女性の場合とは描かれ方が随分と違うように思う。『ピエレット』ピエレットは可哀想なのだが、それは避け得ない運命だったのかと言えば、どこかで修正点もあったと思うのだ。危機を好機として出世の足掛かりとした者達は、時代の助けも得てむしろあっぱれ。ハンスカ夫人の娘に、うかうかしていてはいけませんよとのエールだろうか。良作。2018/04/16

NAO

61
『田舎医者』田舎に引き込もり福祉事業に取り組んでいるベナシス医師の苦い失恋経験は、執筆当時のバルザック自身がモデルとなっている。ベナシスの福祉事業はすばらしいものだが、それが理想とは言え、あまりにも簡単に成功しすぎていて、バルザックには珍しくリアルさに乏しい。また、当時のインテリやブルジョアの考え方としては仕方ないのかもしれないが、貧しい農民たちへの蔑視、階級差別のようなものも感じられる。ベナシス(バルザック)のナポレオン崇拝は、発表当時から問題視されたという。2018/03/26

ピンガペンギン

18
「田舎医者」1832-1833年に執筆された作品。読んだのが1年前で内容をほとんど忘れている。農村の風景と人柄の良いお医者さんの話だった。1830年頃から農民の生活を書きたかったバルザックがグランド・シャルトルーズ修道院の個室の壁で見た「逃れよ、隠れよ、黙せよ」の文字に触発されて1か月で初稿の2/3を書いたという。やはり農民には好意的だったのか。「ピエレット」は現代の感性で見ると問題作にされると思う。「ツールの司祭」のように独身者を攻撃するような内容。田舎のサロンで繰り広げられる会話を読むと、気分が→2024/05/06

うずまき

1
「田舎医者」「ピエレット」収録2009/05/04

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