出版社内容情報
16歳の僕を置いて、母は逝った――宮沢賢治を生涯にわたって研究した彼女の希望で、花巻まで散骨に訪れたが、事故をきっかけに自分が80年前、宮沢賢治の亡くなる前の日にタイムスリップしていたことに気がつく。そこで巻き込まれたのは、あの〈カムパネルラ〉が殺されたという想像を絶する事態だった。時間と物語の枠を超えて展開する長編SF。
山田正紀[ヤマダマサキ]
内容説明
十六歳のぼくを置いて、母は逝った。研究者だった母は、現政権の思想教育の要となっている宮沢賢治作品―とりわけ『銀河鉄道の夜』を熱心に研究し、政府が否定する「第四次改稿版」の存在を主張していた。遺言に従い、遺灰を携え花巻へ行ったぼくは、ふと気がつくと土砂降りの中、賢治が亡くなった昭和八年九月二十一日の二日前に転移していた。いまなら彼の死を阻止できるかも知れない―その一念で辿り着いた賢治の家でぼくを迎えたのは、早逝したはずの宮沢トシと、彼女の娘「さそり」だった…永遠に改稿され続ける小説、花巻を闊歩する賢治作品の登場人物―時間と物語の枠を超えた傑作長編SF!
著者等紹介
山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年名古屋生まれ。74年のデビュー中編「神狩り」で第6回星雲賞を受賞。82年『最後の敵』で第3回日本SF大賞を、2002年『ミステリ・オペラ』で第55回日本推理作家協会賞及び第2回本格ミステリ大賞を受賞。SF、ミステリ、冒険小説など多岐にわたって活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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