出版社内容情報
高広と礼は、怪盗ロータスが起こした一連の窃盗事件の主任検事となっていた安西と再会する。その折、ロータスが盗みに失敗したとの一報が舞い込んだ。稀代の怪盗らしからぬ椿事を訝しむ高広はこの件を調べ始める。安西は今ロータスと敵対する立場にあるが、かつて何物にも囚われぬ自由な魂に惹かれ、並んで駆けた時代があった。決別した二人が再び相まみえたとき、検事の選択は──。大怪盗の思惑が高広と礼を巻き込み帝都を騒がせる〈帝都探偵絵図〉シリーズ第四弾。
内容説明
高広と礼は、怪盗ロータスが起こした一連の窃盗事件の主任検事となっていた安西と再会する。ちょうどその折、ロータスが盗みに失敗したとの一報が舞い込んだ。稀代の怪盗らしからぬ椿事を訝しむ高広は、この件を調べ始める。実は、安西は今ロータスと敵対する立場にあるが、かつて何物にも囚われぬ自由な魂に惹かれ、並んで駆けた時代があった。決別した二人が再び相まみえたとき、検事の選択は―大怪盗の思惑が高広と礼を巻き込み帝都を騒がせる“帝都探偵絵図”シリーズ第四弾。
著者等紹介
三木笙子[ミキショウコ]
1975年秋田県生まれ。第二回ミステリーズ!新人賞の最終候補作を改稿し連作化した『人魚は空に還る』で2008年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スパシーバ@日日是決戦
116
C (2015年) 各短編の評価は以下の通り。「○ 伴走者/反魂蝶/怪盗の伴走者」。スピンオフ的な要素強し。過去に遡った彼ら(4人の男-絵師・記者・怪盗・検事)の関係の由来を辿るストーリー。シリーズ物として前作から4年も経過しており、間隔が開くと思い出すのに一苦労(冷や汗)。育った環境は違えど、時には励まし励まされ、互いに切磋琢磨した時間を共有した、何のしがらみのない若き日に出会った友を永遠に忘れることはないでしょう(感謝の念を込めて-アリガトウ!)。 2016/01/09
ちはや@灯れ松明の火
74
帝都に響く蓮の花咲き綻ぶ音は変わることなく愉しげで、かつては心地良かった其れが、今は耳に障っては心を波立たせる。神出鬼没変幻自在の怪盗と冷静沈着謹厳実直の検事、法を乱す者と守る者、道を違えても共に過ごした眩い記憶は消えない。米相場の天秤を傾けた見えざる手、蝶の屍に魂を戻した鮮やかな手妻、並んで駆けようと差し出された掌。照りつける陽射しが黒々とした影を落とした。いつの日か同じ速さで走れなくなると、解っていたから。夜の闇に沈む八角形の塔、甦るあの夜の幼げな笑顔、彼の手が何を求めているのかも、解っていたのに。 2016/07/13
ケロリーヌ@ベルばら同盟
40
大好物の相棒物シリーズ第四弾。今回は、和製ホームズ(他称)里見高広とワトソン(自称)有村礼は脇にまわり、帝都を騒がす怪盗ロータスと、その窃盗事件を担当する安西検事の因縁の対決を巡る物語が展開します。少年時代の鮮やかな記憶。暗く狭い世界に差した一筋の光明。「君なら僕と同じ速さで走ることができる」差し出された手を取る事が出来なかった。あまりの眩しさ故に、器量が違い過ぎると竦む心の故に。安西の慚愧は、そのまま、憧れだった当代一の絵師、礼に無邪気な迄の友情と信頼を寄せられ、嬉しくも逡巡う高広の心情とも重なります。2020/06/19
Norico
39
シリーズ第4弾。前作までの内容をやや忘れておりますが…。今回は、里見さんと礼さんはどちらかというと脇役なので、それほど問題なく読めます。怪盗ロータスと、検事の安西さんの物語。やはり男同士の友情が濃いです。好きですけど。今後もこのシリーズにロータスは出てくるのかしら?そして、安西さんも。。今後が気になります。2015/06/21
鷺@みんさー
37
今回はメインの二人は思いきり脇にやられ、「怪盗ロータス」こと蓮と、検事安西の過去から最新の結末までまるっと一冊。いやー、この二人はヤバイっしょ。高広と礼よりさらにアレでしょ。こうして、ホームズワトスンルパンに…銭形警部?(笑)役者が揃ったところで、さあこれからいよいよ面白くなるぞって段階でシリーズ頓挫中、なのかな…別シリーズもあるけど、こっちを書いてほしいです。2019/06/06
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