東京創元社・ミステリ・フロンティア
漂流巌流島

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488017323
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

宮本武蔵は決闘に遅れなかった!?赤穂浪士は浅野内匠頭が殿中刃傷に及んだ理由を知らなかった!?近藤勇は池田屋事件を無理やり起こしていた!?鍵屋ノ辻の仇討ちは都合よく行きすぎた!?人使いの荒い監督に強引に引きずり込まれ、チャンバラ映画のプロットだてを手伝う羽目になった主人公。居酒屋で額を寄せ合い、あーでもない、こーでもないと集めた史料を検討すると、巌流島の決闘や忠臣蔵の討ち入りなどよく知られる歴史的事件の、目から鱗の真相が明らかに…!綾辻行人・有栖川有栖両氏に絶賛された第二回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、挑戦的歴史ミステリ短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

28
歴史の定説や裏側の真実を史料を元に明らかにするミステリ。我々が事実と思っていることがどれだけ創作を元にしていることが多いか改めて突いてくる。そうして一度解体し、資料を基にした事実を全て読者に提示した上で、ちゃんと全てに都合がつくような推理を披露してくれる。参考資料を見ても作者の並々ならぬ知識と意気込みを感じる。丁寧でガッチリした考証が必要な分、どうしても資料への寄り掛かりが多く、歴史好きでない自分にはヘビー。堅苦しさとエンターテインメントとのバランスがいまいちうまくいっていない感じ。2017/07/03

Syo

15
ふぅ。 バーじゃなく、 舞台は居酒屋だけど。 内容は深い。 ような気がする。 読みにくかったけど 面白かった。2017/12/07

Yuki

8
歴史上有名な事件を、別の視点で解き明かしていくというのは興味深かったです。ただ、資料が読みにくかったので、ちょっと難しく感じて、流し読みになってしまいました。ここにあった真相が、必ずしも正しいわけではないかもしれませんが、こういう見方も出来るんだと思い、面白かったです。2015/09/27

しゅー

6
★★★現代を舞台に歴史とミステリーを融合するのは、意外に難しい。作中の殺人事件と歴史のウンチクが木に竹を接いだようになってしまったり、いろいろ想像を広げる床屋談義でしかなくなってしまったりするのだ。本書の場合は、映画のシナリオをつくるためのディスカッションと言う外枠が功を奏している。古い文献をつきあわせ、そこから物語を紡ぐ作業に必然性があるのだ。『漂流巌流島』の「だって、武蔵には✕✕✕じゃないか」と言うセリフから始まる「推理」にしびれる。『亡霊忠臣蔵』で2つの刃傷沙汰が結びつく瞬間も、とてもスリリングだ。2022/04/09

葉月94

5
世間的に良く知られている刃傷沙汰の、別な側面からドラマ化するために、脚本家が史実を調べると、矛盾点が出てくる。真実はどうだったのか。切れ者の監督が、(容姿は別として)カッコよく結論を導き出す。最後の荒木又右衛門はちょっと眠くなってしまいました。知らない名前ばかり出てくるので。漢字が多いし。着眼点は面白いと思いました。2012/08/30

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