内容説明
果たして彼が向かったのは右の道か、左の道か、それとも正面の道か?―八月二日午前六時、待ち合わせの場所に高城秀政は現れず、そのまま失踪してしまった。敬愛する上司の行方を追う日下部の前に次々現れる、奇矯な人びとと不可思議な事実。町内に出没する謎の消防車、血痕を残して消えた老人、生き別れの娘、正体不明の脅迫者。それぞれがパズルのピースのように結びつき始めても、杳として知れない高城の行方。大量のレッド・ヘリングに翻弄されながら、遂に日下部が直面した驚愕の真実とは?『ゲッベルスの贈り物』『六色金神殺人事件』の鬼才が四年の沈黙を破って放つ、待望の新作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
15
東京創元社のミステリ・フロンティアはレーベル読みで、とりあえずこの蒼藤色の背表紙を見つけると借り出すのですが、残念ながら、今回はあまり好みのお話ではなかったようです……。登場人物が誰が誰だかわからなくなっちゃって、混乱しました。物騒だった事件がどこか可愛らしく終わりを告げて、結構ほのぼのした終わり方だったな~、と油断していたら最後の最後に突き落とされました。なんか終わり方に納得がいかない……パフェを食べていたら、最後はゼリーだと思ったのに残念液のりでしたよ~的な意地悪をされている気分です。2011/10/14
聖月
3
△評者が相応しい題名を与えてあげよう。『上司失踪殺人事件』&帯「ある朝、主人公がゴルフの迎えのために上司と待合わせしたのだが・・・消えた上司の行方は?消えた消防車とは?カラスを追っ払うためにピストルを発射するアホはいたのか?ストーカーは誰で、被害者は誰なのか?謎のメンインブラック二人組みの正体は?車引きの爺さんはどこに消えた?なんでこんなに謎が多いんだ?それは考えるからじゃないのか!なぜ私はここにいるのかというようなことも考えれば謎だが考えなければ必然じゃないのか!なんで本書はこんなにいらない話が多いんだ2005/09/18
はる
1
行方不明になった、上司を探す日下部。制作部から移動になった後輩も加わり、地道に探って行く。 面白く読めたが、業界用語の意味が分からなかったり、誰の発したセリフか分からなかったり。ラストも、微妙。2013/06/13
オオイ
1
広告会社の部長の失踪、内容が薄いためか アッというまに読める。2011/10/10
chi
1
尊敬する上司が突如失踪したために、主人公の日下部は新しく部下となった笹崎と共にその行方を追うが、その過程で大小様々な謎にぶつかっていく話。確かに後味は良い方ではないが、話の中で拾うことになる多くの謎が最終的にちゃんと収束するのは良かった。2011/08/04
-
- 和書
- 耳をすませば