海外文学セレクション<br> マナートの娘たち

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海外文学セレクション
マナートの娘たち

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488016876
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

いくつもの悲しみと、次の世代への希望。
――わたしたちは、だいじょうぶだ。
数多の困難を抱えつつも、強くしなやかに生きる女性たち。
今読まれるべき現代アメリカ文学短篇集!
ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞他、3賞最終候補作

姉が弟の遺体を浄(きよ)める。本来これは同性の仕事なのだが、姉は自分がやると主張した――。亡き弟の思い出を情感豊かに紡(つむ)ぐ「浄め(グスル)」。アメリカの女の子として成長してきたアラブ系移民2世の“わたし”と、波乱の人生をおくった伯母の物語に、窓から飛び降りた女が女神と邂逅する幻想的な光景を織り込んだ「マナートの娘たち」。♯Metoo運動以前の映画産業で、あるインターンの女性に起こったハラスメントを描き、問題提起する「懸命に努力するものだけが成功する」。新聞記事や手紙、メールの文章、リアリティー番組の台本やSNS投稿など虚実取り交ぜた多彩な媒体のコラージュで、フロリダで実際に起こったシリア・レバノン系移民夫婦のリンチ事件を核に、アメリカという国家に潜む暴力性や異質なものを排除しようとする人間の本質を浮かび上がらせる野心的な傑作「アリゲーター」。過酷な現実を生きる人々に寄り添い、多様な声を届けようとする全9篇。現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集!

■目次
「浄め(グスル)」               
「マナートの娘たち」              
「失踪」                   
「懸命に努力するものだけが成功する」      
「カナンの地で」                
「アリゲーター」                
「サメの夏」                  
「わたしたちはかつてシリア人だった」      
「三幕構成による、ある女の子の物語」

内容説明

姉が弟の遺体を浄める。本来これは同性の仕事なのだが、姉は自分がやると主張した―。亡き弟の思い出を情感豊かに紡ぐ「浄め(グスル)」。アメリカの女の子として成長してきたアラブ系移民2世の“わたし”と、波乱の人生をおくった伯母の物語に、窓から飛び降りた女が女神と邂逅する幻想的な光景を織り込んだ「マナートの娘たち」。#MeToo運動以前の映画産業で、あるインターンの女性が受けたハラスメントを描き、問題提起する「懸命に努力するものだけが成功する」。新聞記事や手紙、メールの文章、リアリティー番組の台本やSNS投稿など虚実取り交ぜた多彩な媒体のコラージュで、フロリダで実際に起こったシリア・レバノン系移民夫婦のリンチ事件を核に、アメリカという国家に潜む暴力性や異質なものを排除しようとする人間の本質を浮かび上がらせる野心的な傑作「アリゲーター」。過酷な現実を生きる人々に寄り添い、多様な声を届けようとする全9篇。現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集!

著者等紹介

アルザヤット,ディーマ[アルザヤット,ディーマ] [Alzayat,Dima]
シリア、ダマスカス生まれ。7歳でアメリカに移住し、カリフォルニア州サンノゼで育つ。カリフォルニア大学サンタバーバラ校で映画と経済を学び、コロンビアとエクアドルを経てイギリスへ。エジンバラ大学で創作の修士号を、その後ランカスター大学で創作の博士号を取得。現在はアメリカに戻り、ラドクリフ大学でフェローとしてアラブ系アメリカ人の歴史、文化、アイデンティティを研究している。2020年刊行のデビュー短篇集『マナートの娘たち』は、ディラン・トマス賞、PEN/ロバート・W・ビンガム賞、ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞の最終候補となった

小竹由美子[コタケユミコ]
1954年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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buchipanda3

98
著者はシリア生まれで、子供の頃に米国へ移住した経歴を持つ。そんな彼女は移民系作家として型に嵌める作品を期待されたが、それに抗うように創作をしたそうだ。それ故に描かれているのは立場の他者性による排斥や差別による悲しみだけではなく、そこで生活する者の複雑な心、人としての弱さと強かさ、矜持の念も披露される。その心の揺らぎはそのまま文章に表出し、読んでいてリアルな息づかいを感じた。表題作は女性たちの生き方が交錯し、幻想的なタッチが現実への願いを強くする。最後の二篇は表層的な面だけでは片付かない思いが詰まっていた。2023/09/29

NAO

61
アラブ系の作家による、自分が本来属していた場所とは違うところで生きている、あるいは生きざるをえない人々を描いた9編の短編集。祖国で迫害されアメリカに移住したのに暴力はアメリカにも存在し、命を奪われた弟の身体を浄める姉を描いた「浄め」の悲しみの深さ、やるせなさ。「失踪」と「アリゲーター」は実際に起きた事件を基にした物語で、複雑な差別意識が描かれており、アメリカの人種差別の闇の深さに驚かされる。2023/08/03

ヘラジカ

54
力強く個性的な短篇集。バラエティに富んだ表現方法は、決して奇を衒ったわけではなく、それぞれの人物、それぞれの物語の核を描出するために不可欠だったのだと思わせられる。文章に端々にこもる熱が、単なる表層ではなく実体を捉えようとする強い意志を感じさせるのだ。意欲溢れる多彩な語りに魅了された。お気に入りは、コラージュを駆使してポリフォニックにレイシズムを描く「アリゲーター」、火傷しそうにパワフルな言葉で締めくくられる「懸命に努力するものだけが成功する」の二篇。素晴らしい才能が日本で紹介されたことが喜ばしい。2023/04/10

くさてる

27
アラブ系アメリカ人による短編集。冒頭にある、暴力によって亡くなった弟の遺体を浄める姉の姿を描いた「浄め」からぐっとひきこまれた。圧倒的な面白さと興味深さ、そこから現れてくる絶望が底知れなかったのは、「アリゲーター」。シリアのことは何も知らないに等しい私でも、ただ単に物珍しいというレベルではないところで惹きつけられ、共感し、深く感じるものがあった。だから文学には意味があるんだろう。おすすめです。2023/06/06

星落秋風五丈原

26
「浄め(グスル)Ghusl」父も悲惨な死体になり、祖父も連れていかれ、唯一の男性となった弟もまた無残な死体となって姉の前に現れる。2023/05/14

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