海外文学セレクション
イングランド・イングランド

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488016395
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

ロンドン塔、二階建てバス、マンチェスター・ユナイテッド、紅茶、ウェストミンスター寺院、ロビン・フッド、ガーデニング、生温いビール、シェイクスピア、洗濯嫌い、ハロッズ等々。ワイト島に行けば、イングランドのすべてを見られる、すべてを体験できる。名づけて「イングランド・イングランド」王室も島のバッキンガム宮殿にやって来れば、「タイムズ」も島で発行されるようになり、「オールド・イングランド」と呼ばれるようになった本物のイングランドは…。子供時代、イングランド全州のジグソーパズルに熱中したマーサ、彼女はこのプロジェクトに参加したのだが…。『フロベールの鸚鵡』で世界中の読書人の心を掴んだバーンズのアイロニーと風刺に満ちた傑作!ブッカー賞最終候補作。

著者等紹介

バーンズ,ジュリアン[バーンズ,ジュリアン][Barnes,Julian]
1946年、イギリス、レスター生まれ。オクスフォード大学卒業。オクスフォード英語辞典の編集者、ジャーナリストを経て執筆活動に入る。現代イギリスを代表する知性派作家。サマセット・モーム賞、E・M・フォースター賞、メディシス賞、シェイクスピア賞、フェミナ賞など各国の数々の文学賞を受賞

古草秀子[フルクサヒデコ]
青山学院大学文学部英米文学科卒業。ロンドン大学アジア・アフリカ研究院(SOAS)を経て、ロンドン大学経済学院(LSE)大学院にて国際政治学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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TATA

39
グレートブリテン島の南に位置するワイト島、そこにイングランドを代表する全てを作っちゃえとする企み。教会、バッキンガム宮殿にストーンヘンジ、果ては国王陛下までも。かくて、抜け殻となった旧イングランド。国際的地位など全ては没落してというディストピアな作品なのですが、まあ、英国の歴史、文化、宗教、風俗に通じてないとよくわかりません。作者もやたら皮肉っぽく書くものなのでどこまでが風刺で笑っていいのかも難解。私も英国在住数年ですが、あっさりと跳ね返されました。なかなか高いハードルの作品だったということです、はい。2021/11/23

はやしま

25
いかにもイングランド的なsarcasticてんこ盛り、1990年代頃の有り様に対する痛烈な皮肉を感じた。何度も危機を迎えながら昔の遺産で生き延びる姿はイングランド人には受けるかも。でもanglophileな自分でもここまでディープだと物語に入り込めず、また"イングランド・イングランド"の如何にも人工的な雰囲気にも馴染めず、読み飛ばすようにさらっと読んでの読了になった。それでも第III部でマーサの境遇には哀しさを覚えた。英国(イングランド)が本当に凋落したらアングリアのような姿になってしまうだろうな。2021/08/12

藤月はな(灯れ松明の火)

23
イングランドと言ったら、皆さんは何を連想しますか?私は英国庭園と田園風景、アフタヌーンティーにパブ、二階建てバス、妙にゾンビとスチームパンクが好きな民族です。しかし、万人が思い起こす「イングランド」をギュギュッと詰めた島、できちゃいました。サー・ジャックの娼館でのスカトロ有りきの赤ちゃんプレイや笑っていたら自分のヴァギナから相手のペニスがスポンと抜けてしまったなどの下ネタに笑いつつもレプリカや演技が本物を凌駕してしまう皮肉は如何にもイギリスらしい。でも最後の本物のイングランドの光景の方が私は好きです。

Book Lover Mr.Garakuta

16
図書館本:【速読】(一日一書):イングランドらしさを知る事が出来たので、それなりに不格好なイギリスを楽しめたが凋落したイングランドを観ても、其れもまた歴史のあやと思った2021/09/10

ネムル

15
佐渡島に神社仏閣や富士山や芸者や忍者やハラキリやワンピースやらをぶちこんだら、そっちばかり人気になって、天皇家も引っ越してしまい、オールド・ニッポンがすっかり落ちぶれる、みたいな話。この本物/偽物らしさとはを巡る言質がそのまま小説の虚構性の縮図になっていて面白い。というか、実際に斜陽した印象の強いイギリスが、こんなもの読まされたらたまったもんじゃないだろう。ただただ意地が悪い、そりゃブッカー賞も取れんわ。2017/10/23

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