海外文学セレクション
閉じた本

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488016371
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

交通事故で顔にひどい怪我をして眼球も失ったブッカー賞作家ポールは、郊外の家に隠棲し世間と隔絶した生活を送っていた。ある日彼は、口述筆記用助手の募集という求人広告を新聞に出す。面接に訪れた青年ジョン・ライダーは、作家ポールの無惨な顔貌にもたじろがず、みごとに職を得る。その日からポールの眼となったジョンは、作家の望む仕事、回想録の口述筆記を新しいマックであざやかにこなしていく。何も見えないポールが、現実世界を知るのはジョンの言葉を通してだけ。すべては順調に進んでいるようだったのだが、何かがおかしい…。ちょっとしたきっかけでポールは恐怖に襲われる。ジョンという眼を得たのに、実は彼は以前よりも深い闇の中に引き入れられているのかもしれない。彼の恐怖はそのまま読者の恐怖となる。いったいジョン・ライダーとは何者なのか?なぜここにいるのか?そして、結末にやってくる驚き!会話と独白体のみで綴られた、サスペンスに満ちた傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

63
心理サスペンス。事故で盲目になったブッカー賞作家のポール。事故後4年間姿を消していたが、執筆活動を再開する為に新聞に筆耕者募集の広告を出す。上手くいっているように見えるポールと筆耕者のジョンだったが、奇妙な事が起き始める。一冊まるまる会話と独自体のみで描かれているのが凄い。全て盲人のポールの視点なので奇妙だなと感じても読者もポール同様に見ることが出来ないわけだ。ジョンが何者で、目的は何なのか…。作中作は少々読み辛かったがハラハラしながら読めて面白かった。1052020/05/01

だいふく

8
事故で眼球を失った作家が、筆耕者として青年を雇う。それまで人との接触を断っていた作家にとって青年は自分の目の代わりとなるはずだったのに……。 という設定が気になって読み始めたけど、作中作は読みにくかったし、謎解き部分で引いてしまった。でも、サクッと読めたから、やっぱり面白かったのかな。2021/02/20

ten

2
会話のみで成り立っている、盲目の小説家の話。色々な仕掛けがしてあって面白かったけど、翻訳だからか途中の文章で少しつまらない部分があったかなと思ってしまいました。これぞ小説でしか出来ない小説。2016/03/04

bakumugi

1
うーん…。盲目の作家と筆耕者として雇われた謎の青年とのやりとりを会話と独白のみで綴った物語。会話主体なので、次第に自分が盲人になったような気分がするし、ホルバインの「大使たち」が出てきた当たりで、何かが起こりそうな不安感を抱かせられるし、着眼点は決して悪くないのだが、、サスペンスとしてはもったりしすぎて物足りず、「以外な結末」にも不快さを感じただけで、私の好みではなかった。残念。2014/05/31

かたほ

1
会話だけのミステリ小説と言うからどんなものかと思ったら、会話だけというのは主人公が盲人であるからという必然性があり、ラストへ至るための重要な仕掛けでもあって、小説ならではのお話で良かったです。2011/10/02

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