海外文学セレクション<br> 葬儀よ、永久につづけ

海外文学セレクション
葬儀よ、永久につづけ

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488016180
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

幼い頃から遺体防腐処理人になることを夢見てきた、アメリカの田舎少年、アンディ・アーチウェイの成長物語。『週刊防腐処理人』『死装束』誌を愛読し、『一人静かに』『恭しき柩の話』といったパルプ・マガジンで育てば、ジェイナス・P・モーディカイはもちろん神様みたいな存在だ。1942年、エンバーミングの世界記録を打ち立てた人物なのだから。少年が胸に秘めた「第二のモーディカイ」への野望は、サニーサイド葬儀社の辣腕スカウト、“通夜”・ウェイクフィールドとの出会いで一気に現実味を帯びるはずだった…。が、この世は葬儀ビジネス花盛り、業界内の熾烈な抗争に巻き込まれたアンディが選びとる道は?ダークなユーモアに彩られ、イーヴリン・ウォー『囁きの霊園』以来の滑稽譚と評された、偉大なるアメリカ葬儀小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

13
遺体防腐処理(エンバーミング)が花形スポーツとしてもてはやされるアメリカが舞台。エンバーミングをアメフトと読み替えれば、前半はそのままスポーツ青春小説として成り立っている。恋して、挫折して、成功する。著者が狙った効果はバッチリで、いちいち「なんでだよ!」と突っ込みながらブラックなネタを楽しむ。ところが中盤から雰囲気が変わり、本当に真っ黒なネタが出てくる。しかしけっして悪趣味なユーモアではなく、下品な感じはしない。バカバカしいなと思って読み始めたが、本を閉じる時にはしんみりとした気分に落ち着いた。良い一冊。2013/10/24

アカツキ

12
遺体に防腐処理をするエンバーマーに憧れる田舎少年アンディは、道を尋ねてきたスカウトにエンバーミングの腕を見込まれて葬儀学校に入学することになる。最初こそアンディの考える葬儀と学校側が良しとする葬儀の溝に悩むが、エンバーミング競技のスター選手になって青春を謳歌する。しかし、卒業後に葬儀ビジネスの抗争に巻き込まれて…。前半の学生編はやや駆け足ながら面白いだけに、後半のビジネス抗争の退屈さが惜しい。それだけにアンディの目が覚めて、彼本来の路線に戻ってきた時は嬉しかった。作品全体に漂うコミカルさが好き。2020/08/04

すけきよ

7
アメリカ版おくりびと(笑)コテコテの、アメリカ・スポーツ青春もののお約束展開なのに、それがすべて遺体防腐処理(エンバーミング)絡みになっただけで、こんなに楽しくなるんだから、あら不思議。大学の花形スポーツと言えば、競技エンバーミングに決まってるわけですよ。この競技のエピソードは傑作。途中でちょっと勢いが衰えるんだけど、全般的には、ひじょうに真面目にアホっぽくて、変な話好きには是非オススメ。2009/03/24

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