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幻視者のリアル―幻想ミステリの世界観

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  • サイズ B6判/ページ数 362p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488015305
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

中井英夫や皆川博子の著作に代表される絢爛たる「幻想ミステリ」の数々。読者を惹きつけてやまない物語の真髄を、丁寧に解きほぐしていく──。第一部では幅広く幻想ミステリ全般について論じ、第二部では書き手について考察、第三部では個々の作品について解説するという構成で、作品・作家に深く迫る。それぞれ妖しくも美しい作品たちに魅せられた、ミステリ評論家として第一線で活躍する著者が、端正に織り上げた文章で贈る、渾身の集大成的幻想ミステリ評論集。

内容説明

中井英夫、皆川博子―。“三大奇書”、“幻影城”、“異形コレクション”―。幻想ミステリに魅せられた著者の集大成的評論集。

目次

第1部 昼の顔と夜の顔(「アンチ・ミステリー」という怪物;『匣の中の失楽』にはじまる;昼の顔と夜の顔 ほか)
第2部 狂気と孤独と愛(幻の馬車の両輪―中井英夫論;運命の車輪が逆転する一瞬―赤江瀑論;狂気と孤独と愛―皆川博子論 ほか)
第3部 これより先は不思議の国(読む「驚異の部屋」―井上雅彦『竹馬男の犯罪』;ミニアチュールの王国の推理劇―山口雅也『キッド・ピストルズの慢心』;掌上のヘルメス―吉川良太郎『ペロー・ザ・キャット全仕事』 ほか)

著者等紹介

千街晶之[センガイアキユキ]
1970年生まれ。北海道出身。立教大学卒。95年「終わらない伝言ゲーム―ゴシック・ミステリの系譜」で第二回創元推理評論賞を受賞してデビュー。『水面の星座 水底の宝石』で第五十七回日本推理作家協会賞と第四回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

40
幻想ミステリの書評を編んだ評論集。ブックガイドとして実用になるだけではなく、『虚無への供物』についての論など、名作とされているのに、私には理解が難しかった作品への絶好の解説として、ありがたい。読んだものの、内容を忘れてしまった作品を、もう一度読んでみたくなった。著者もたくさん読み、内容を忘れると言っているから、ああみんな共通しているなと、ややホッとした。2017/04/07

しろ

10
☆7 千街さんの評論集。3部からなっているけど、1部が幻想ミステリに関してのもので特に良い。2部は作家個人に対しての評論で、中井英夫はやっぱり良い。3部は評論というより、文庫の解説や新聞への広告を集めたものなので、さらっと読んだ。読者が感覚としてとらえているものを文字に表す作業。幻想とリアルが溶け合って、お互いを蝕み合っているのをまさに示している。エンタメ小説に対して「リアリズムが~」とか言っちゃう人に読んで欲しい。それにしても専門家の読書量は凄い。読みたい本が増えてしまった。2012/01/21

かりさ

10
幻想ミステリの世界観を千街さんの評論、書評で堪能できる集大成的評論集。これまで執筆されてきた評論の中から主に幻想ミステリをテーマにされていて、その選書に興味を持って読みました。読みました、と書くと隅々とガッツり読んだ感じですが、悲しいことに未読の作品に関しては内容に触れていることも危惧して全て堪能とはいかず、未消化な感じになってしまいました。これは出直しですな。ちゃんと作品たちを読んで改めてこの本の入り口に立ちたいと思います。謎と妖艶に満ちた幻想という世界の魅力とは。ますます魅せられてやみません。2011/05/18

閣下

3
これから読みたい本を探す際に、幻想系ミステリーが好きな人には参考になると思います。ちょっと変わった珍味な読み物を欲してる人にも参考になると思います。内容自体は著者の感想なので、さらっと飛ばして、取り上げている本とあらすじだけ追ってみるのがいいかも。2011/06/30

冬薔薇

3
目次の中井、赤江、皆川で即、借りた。装画・建石修志はこれだけで本の中身が見当つく。他の作家も読みたいけれど図書館にないものも多い。2011/05/24

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