感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
5
もちろん英語圏中心で、ジュール・ヴェルヌも64冊のうち23の舞台は「偉大な未来世界アメリカ」指摘/超自然的な、人間離れしたものをサスペンスフルに描くゴシック文学の伝統が『フランケンシュタイン』を書かせたが、そのた、めに舞台を遠く離れた場所、遠い未来または過去とすることが多い「恐るべき啓示」が(疑似)科学によってなされる時にSFとなる/ガーンズバック老への低評価、一方SF雑誌の表紙・イラストには高評価/キャンベルJrを小説家として評価、編集者としては功罪半ばとするが’50年代の百花繚乱は有名どころを各々評論2020/11/04
orange21
2
最初のSF史本と自分で銘打っていることを本気にしていなかったがどうやらかなり本当のようで、SF史というのは70年代初頭、この本が出るまでまとめられていないようだ。ブライアン・オールディスのフランケンシュタインへの傾倒やアメリカへの愛憎、クセの強さで客観性は薄い気がするが、よくまとまっている。2018/08/03
マデリン
2
オールディスの訃報に接し、SFの起源を「フランケンシュタイン」としたことで有名な「十億年の宴」を読むことで追悼。2017/09/07
ベルゴット
0
SF史。SFとは何か。2009/09/11
空を飛ぶネコ
0
今は入手困難な本になってしまっているが、SF評論、SF史論には欠かせないもの。 SFの原点が神話的なものという論は多くあるが、はっきりとこれがそう、という作品をゴシックロマンの名作『フランケンシュタインの怪物(あるいはモダンプロメテウス)』に持ってきたのは目からうろこだった。 さらにこのメアリー・シェリーの作品が後代の映画などの二次創作物で、SFファンの中にも大きな誤解を持たれていることを払しょくしたのは大きな成果。 「SF的なもの」が一般化した現在、そこに至るコアなSFたる部分を知るためにも復刊を。