黒い玉―十四の不気味な物語

黒い玉―十四の不気味な物語

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488013615
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

傑作短編「黒い玉」他、ベルギー幻想派の作家による、ひと味ちがう不気味な物語14編。怖い話、気味の悪い話、いやな話がお好きな方々に。あえて夜一人でお読みになることをおすすめします。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ニミッツクラス

31
【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の三・和洋折衷〉93 年(平成5年)の税抜1359円の創元単行本初版。06年文庫化、19年復刊フェアで再版。80年の底本30編を2分冊し、副題“十四の不気味な物語”に合わせて14編を抽出(底本自体が著者6巻の作品集からの不気味系アンソの由)。その14編はコアな怪奇譚ではないが意外と面白く、日本での知名度の低さが惜しい。巻頭2作目「公園」は幼女拉致で心が凹む。表題作は“まっくろくろすけ”の邪悪版。「鉄格子」は腐らない埋葬遺体で吸血鬼を連想。分冊の片方は「青い蛇」。★★★★☆☆2025/08/20

にゃおんある

31
得体のしれないもの、そんなものに出くわしてしまうということはあまりない。キノコの世界もほんとカオスだけど、それが家の中に動物として現れたら、対峙しなくてはならない。蚊、蝿、ゴキブリならば殺す、ヤモリなら縁起がいいのでほおっておく。訳の分からない黒い玉の生き物なら、やはり殺さなくてならないだろう。それか、自分が家を出ていくしかない。でも本当はいい奴かもしれない。果たして闘鶏のように殺し合うことが、どちらかが生き残るが重要なのだろうか。コンキスタドールが先住民同士を仲違いさせしめしめと征服したように、→2019/10/22

星落秋風五丈原

22
毎回有名小説の冒頭が掲げられるベルギー怪奇譚。2019/09/26

ミツ

19
暗く冷たい夜に、さらさらと降る雨音。ひとりのはずなのにふと感じる視線、そっと背筋を撫でられたようなさむけ、それが本書である。雨の夜に出会った女、不気味な屋敷、呪いの人形といったオカルトチックで古めかしいガジェットはもはや様式美といってよく、どの作品も黒く皮肉の利いたオチがつく。短編集としての出来の良さもさることながら、副題にもあるとおり言い知れない不気味さが際だち、日常のなかにふと紛れ込んだ異物、違和感、悪意や狂気といったものがいとも容易く顕現する様はぞっとするものがある。敢えて夜にひとりで読んでほしい。2016/08/21

あたびー

10
20世紀中頃に主に執筆したベルギーの作家だが、妙にゴシックな雰囲気が付きまとう。19世紀末象徴主義の末裔と言うからだろうか?また象徴主義と言われると身構えてしまうのだが、奇妙な雰囲気だけに着目するようにして読んだ。1冊の短編集をこの「黒い玉」と「青い蛇」に分割してある。表題作は日本人なら100%「マックロクロスケやろ、それ」と言いたくなるやつ。でも話はそこから予想と違う方向に。妖婦、サディスト、ヴァンプなど負のイメージを持つ女性像。悲惨な結婚の数々。色々あったんだろうなぁ。2019/03/19

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