心のナイフ〈下〉―混沌(カオス)の叫び〈1〉

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心のナイフ〈下〉―混沌(カオス)の叫び〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488013462
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

少年が出逢ったひとりの少女。ノイズをもたず心が読めない少女に、少年は苛立つ。何もわからぬままに大人の軍隊に追われ逃げるふたりの前に、想像もしなかった新たな世界が。

内容説明

町で最後の子どもトッドが出会ったのは、ひとりの少女だった。初めて見る女の子。ノイズを持たず心が読めないその存在に、とまどい苛立つトッド。女はすべてノイズの病気で死んでしまったはず。彼女は何者なのか?理由も知らされずいきなり家を追い出され、町じゅうの男たちから追われる身となったトッドは、黙したままの少女を連れ、ひたすら逃げる。自分たちがなぜ追われるのかもわからぬままに。そしてトッドの前には想像もしなかった新しい世界が…。ガーディアン賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、ブックトラスト・ティーンエイジ賞受賞作。

著者等紹介

ネス,パトリック[ネス,パトリック][Ness,Patrick]
1971年、米国バージニア州生まれ。カリフォルニア州で大学を卒業後、1999年に英国に渡る。一般小説としてThe Crash of Hennington、短編集Topics About Which I Know Nothingの2冊を発表。その後、YA向けの『混沌の叫び』三部作に取り組んだ。第一部『心のナイフ』(The Knife of Never Letting Go,2008)でガーディアン賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞、ブックトラスト・ティーンエイジ賞、第二部The Ask and the Answer(2009)でコスタ賞児童書部門、第三部Monsters of Men(2010)でカーネギー賞に輝いた

金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市生まれ。翻訳家・法政大学教授。児童書やYA向けの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は350点以上

樋渡正人[ヒワタシマサヒト]
1975年、鹿児島県生まれ。法政大学社会学部社会学科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

295
大人たちが築き上げた虚飾の世界から主人公のトッドとヴァイオラは逃避行を続ける。しかし執拗に追ってくる”プレンティスタウン”の男たち。彼らは、なぜドットたちをこうも執拗に追ってくるのか?”プレンティスタウン”に隠された真実とは何なんか?何もわからないまま彼らは“ヘイヴン“を目指して逃げていく。途中幾度となく命に係わる危険な目に遭いながら“ヘイヴン“を目指す。ある日”プレンティスタウン”で別れたはずのベンと遭遇し”プレンティスタウン”の真実を聞く―― トッドはなんとか“ヘイヴン“にたどり着くのが―― !? 2017/04/11

海猫

28
ヤングアダルト小説ということを抜きにしても娯楽的な要素はかなり薄い。にしても読ませるのは語りの巧みさと書き手の過酷で容赦ない姿勢が作品に強烈な緊迫感をもたらしているからであろう。次にどんなつらい展開が起こるかわからない。どえらいところで第一部は終わってしまったがやはり続きがどうしても気になる。またこの物語がどこに向かっているのか?何を訴えたいのか?全貌はまだ見えず、続編の刊行を待たざるをえない。2012/07/31

わんこのしっぽ

25
甘かった…。第一部下巻だからある程度まとまった結末だろうと思い込んでいた自分が浅はかだった…。物語は絶望的な局面に突入してしまい、えーっ!!そこで終わるの!?下巻もとにかく逃げます。相変わらず面白みは感じませんが、逃げているのでひたすら追いかけています。狩猟本能に訴えるのか?(^^; ここまできたら結末を読まないことには…。2013/09/21

ぱせり

19
この先に何が待ち受けているか考えただけでめまいがしそう。でも、ベンが「希望」って言ったんだよ。この物語が希望へ続く物語であることを信じる。どこからどこまで希望がないように見えても、希望はある、と信じ、伝えられるような生き方を、大人であるわたしはできているだろうか。とにかく早く続きを読ませてください。2012/07/13

詩歌

18
プレンティス・タウンから軍が押し寄せるが、姿を見せる前にノイズが聞こえる。それがまるで蝗の羽音のようで、焦燥感がお腹の底に蓄積していく。身を切る決断と再開の喜び、やはりという悲しい知らせ。それでもトッドの闘いは孤独ではないし、度々何か大切なものを見つけたように感じる。それが段々力に育つといいな。今の時代、正義という言葉は傲慢に感じられるから、今後トッドの成長が気になる。2014/12/10

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