出版社内容情報
このままではあたしが消えちゃう! 復活の鍵を求めてフローラは恐ろしい噂が絶えないビルスキニール屋敷に忍び込むが……。アンドレ・ノートン賞最終候補、奇想天外な物語。
内容説明
親友ウードとふたりでたくらんだ、おしゃれ海賊救出作戦はあえなく失敗。しょげるフローラだったが、魔法執事とからみあった自分の存在が消えかかっているとあっては、そうもいっていられない。執事復活の鍵を求めて、最後の手段とばかり、家人が死に絶えてのちおそろしいうわさがささやかれているビルスキニール屋敷に決死の覚悟で忍びこむ。ところがそこでフローラを待っていたのは…。アンドレ・ノートン賞最終候補、カーカス・ベストブックに輝く、奇想天外な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空崎紅茶美術館
9
屋敷の設定がとても好み。「一万一千の部屋を持つ屋敷」というのが魅力的で、廊下一つ、部屋一つにも不思議な名がつく世界。そんな屋敷の図書室に閉じ込められた「魔法執事」と、屋敷の娘である「二番目」のフローラとの出会いから始まる冒険譚。13歳のフローラは、まだ自分のできる事とできない事の区別がつかず、頭は悪くないのに何だか空回り気味で、読んでいてハラハラした。そんな彼女が物語の終わりには「意志」をしっかり持てるようになる。上下二分冊なんですが、児童書なのですらすら読めました。2011/08/13
乃宮はじめ
8
ちょくちょく出てくる「ランダそン」とか「ハすラーさ」とかはちょっと癇に障ったけど、バレフォールは結局それで終わりにしちゃっていいの?とかも気になったけど、閉じた後には「結構面白かったな」と一先ず満足。でもまだある続編は、積極的に探す気には...ならないかな。 ファンタジーって、異世界の作りも決まりごとも作者それぞれに任されてるって所が魅力のひとつなんだけど、同時に一番の難点でもある。読者をいかに自分の作った設定へすーっと入りこませるかが作者の魔法のかけどころ。 この本、その魔法には成功していると思う。2011/09/29
ゆき
7
おしゃれ海賊をたすけるぞーって言うのと、フローラが執事にエネルギーを吸われすぎて死にそうになる!!の巻。狂気の中にいたパパが最後にフローラにまともに話しかけているんのにちょっと感動。でも、パパって生きてるの?死んでるの?2015/08/21
しき
6
正直、「えっ?これで終わり!!」と思った。フローラの冒険譚としては、とても面白く読めたけど、バレフォールはこれからどうなる?とか、おしゃれ海賊がどうしてああなった?とか、ラストのパパの認識票の事とか、それらは全部次巻へ引き継がれるの?ともあれ、次のフローラの冒険が楽しみだ!!2011/09/12
ASKA
4
もやもやしながら読んでたけどまさかの大団円にニヤけた。パパがこんな素敵になるとは思いもしなかったなー。んで執事は意外とヘタレで安心した。2011/10/10