内容説明
脳性麻痺の14歳の体に、聡明な心が育った活きいきとした眼差しで、家族を、暮らしを見つめるぼく。笑わせ、はらはらさせ、そして心に残る胸のなかの小鳥が自由に翼をひろげるような物語。
著者等紹介
トルーマン,テリー[トルーマン,テリー][Trueman,Terry]
米国アラバマ州のバーミングハムに生まれる。ワシントン大学の創作科に学び、文学士号を得た。また東ワシントン大学では、応用心理学で理学修士を得ている。現在、ワシントン州スポーカンに息子ふたりと在住
藤村裕美[フジムラヒロミ]
国学院大学文学部卒業。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
98
脳性まひの少年の喜びや苦しみを繊細に描いていく作品。ショーンの視点から物語が進行するので、障害を持つ人の気持ちになって、自分を取り巻く世界を体験できる。障害を持つと言ってもショーンは普通の少年と同じで、きれいな女の子を見ると、胸がときめいたりする。そのあたりの描き方が巧くて、リアリティーを感じた。物語の主題となっているのは父親との関係だ。ショーンはやがて父が愛情ゆえに自分を殺そうとしているのでは思うようになる。息子が苦しむの耐えられないからだ。重いテーマをきめ細かに描く作者の姿勢にいたく共感した。2017/12/04
マルタバ
3
14歳の脳性麻痺のショーンは言葉も理解していて記憶力もいい。しかし、それを伝える手段がない。もし本当ならば見方が変わる内容。とても面白い視点でした。2012/10/18
おーうち
2
脳性麻痺のぼくは反応できないけど実は会話を理解できている。そんな設定だけど、愛してるがゆえにお父さんは苦しみから解放することが愛と感じていたり、お母さんの献身とか、兄弟たちの協力や理解が描かれている。ほのぼのとした作品。2016/07/22
Q
2
知的障害の子に関して、目から鱗の見解を提示してくれた本だった。2012/04/19
Mao
2
障害者に関わる人達に読んで欲しい2011/01/17