内容説明
深夜のアルバイトを終えた僕が偶然出会った、厚化粧の女性。なんと彼女は連日女の子が行列をなす、カリスマ占い師・摩耶優麗だった。時を遡って過去を見てきたと嘯く彼女に、ズバリ言い当てられた僕の過去。きっと何かカラクリがあるはずだ!ミステリ同好会の僕が必ずこの謎を解いてやる!(株)魔泉洞に持ち込まれる不思議な事件を、鮮やかに解く、優麗の推理(占い?)。そして石狩くんの受難をユーモラスに描いた本格ミステリ連作集。
著者等紹介
柴田よしき[シバタヨシキ]
1959年東京生まれ。青山学院大学卒。95年『RIKO―女神の永遠』で第15回横溝正史賞を受賞しデビュー。本格ミステリから、ホラー、ファンタジーなど多ジャンルで活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
85
優麗先生は…本当は何者?と思ってしまうほどの観察力で、最初から最後まで引き込まれっぱなし。石狩君をどうしてそんなに…とも思うけど、力のある人には見えるのかもしれないね。占いって…人の抱える悩みの謎を解くようなものだし、今後の魔泉洞が気になるし…是非とも続編をお願いしたいです。ウサギちゃんのキャラもなかなか面白いし。2013/12/02
sk4
50
ミステリーは重くなければダメだ!という御仁には向かないと思いますが、軽~く読める、いわゆる人の死なないミステリー。もしかして優麗霊媒とトカチ君がリア充展開?とまではこの巻ではならなかったことが残念。優麗がまさかのツンデレで、とかw 次があるのかな? 表題の『謎の転倒犬』よりは、クリームパンの話のほうがドキワクしました。2012/07/09
ミナコ@灯れ松明の火
35
タイトルで遊びまくりな短編集。マスコミ志望の占い師助手である石狩くん、この世のものとは思えないようなトンチキメイクの占い師、など、読みながら脳内で鮮やかに映像化された。トリックは苦笑いしちゃうようなものもあるけれど、トンチキ設定(誉めてます)効果なのか、案外違和感なくすらすら読める。占いはあくまでも背中を押すためのものということには納得。続編、出るといいなー。2011/10/17
hirune
34
卒業を控えて就職先が決まらず借金も抱えた大学生石狩くんがカリスマ熟女占い師に拾われ、こき使われオモチャにされつつ占い師優麗先生が謎を解くのをお手伝い。本人は納得してないけど結構妥当な就職先じゃないかな。優麗先生やウサギちゃん(上司w)に気に入られ構い倒されてるんだから。あれで優麗先生達はお節介なほど面倒見が良いですよね(*^^*)2014/03/02
スケキヨ
33
ライトな推理小説で、軽~く読めて軽~く笑えて面白かったです。一番最初に目に入った『時をかける熟女』に噴き出してそのまま貸出カウンターへ。他の副題も好きです。千里眼並みの観察力のユーレ先生と平凡でも純粋なトカチ君、辣腕営業者のウサギちゃん。キャラも魅力的でした。続編、是非是非読みたいです。2010/09/27