内容説明
突然倒れ、血を流して死んだ徴用工の事件をきっかけに、いつものように安吾のもとへ賢人同盟の仲間が集まる。教員、保険員、記者、戸籍係など様々な職業の彼らは、探偵小説という共通の趣味で結ばれている。しかし焼夷弾の降る夜毎、その賢人同盟員が次々と殺される。一人は締め切られた防空壕の中で串刺しに。また一人は走る首なし死体として発見され…。数多の推理と打消しの末、安吾が目にした真実とは…。戦時下の東京。空襲と連続殺人の二つの恐怖の中で繰り広げられる、瞠目の長編本格推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
9
まだ、読んでいませんが「不連続殺人事件」へのオマージュでしょうか?自分の命すら危うい大空襲の最中で行われる殺人。真実を知る覚悟もないのに解き明かそうとする探偵小説狂いに探偵小説を読み続ける己を重ね、嫌悪しつつも犯人の心情が無性に悲しかったです。2012/03/25
松風
1
前作を読んでないせいか、入り込むのに時間がかかった。が、安吾を再読したくなった。最終頁の「安吾からのバトン」が誰に渡るか、も痺れる。2013/04/09
Hisashi Tokunaga
0
「大田文学ってどう」;安吾でおなじみ蒲田区安方(矢口町内)、昭和20年の2月ー4月ー5月の東京空襲がバックグランド。結は白痴ではなく軍人未亡人。島原の乱ーキリシタンー山田風太郎の登場には驚いた。安吾を登場させて、安吾のステージとその隙間を巧みに小説化した一級品。探偵にされた坂口安吾の再読はつらいかな。2013/04/25
枝
0
まぁまぁ 前作の方が良かった。 2011/07/21
hare
0
とても読みにくかった・・2008/07/20
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