失われたものたちの本

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488010492
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

全米図書館協会アレックス賞受賞作

第二次世界大戦下のイギリス。本を愛する12歳のデイヴィッドは、母親を病気で亡くしてしまう。孤独に苛まれた彼はいつしか本の囁きを聞いたり、不思議な王国の幻を見たりしはじめる。ある日、死んだはずの母の声に導かれて、おとぎ話の登場人物や神話の怪物たちが蠢く、美しくも残酷な物語の世界の王国に迷い込んでしまう。元の世界に戻るため『失われたものたちの本』を探す旅に出るが……。少年の謎に満ちた旅路と、困難を乗り越えて成長する姿を描く異世界冒険譚。訳者あとがき=田内志文

内容説明

第二次世界大戦下のイギリス。本を愛する12歳のデイヴィッドは、母親を病気で亡くしてしまう。孤独に苛まれた彼はいつしか本の囁きを聞いたり、不思議な王国の幻を見たりしはじめる。そしてある日、死んだはずの母の声に導かれて、沈床園の壁から、おとぎ話の登場人物や神話の怪物たちが蠢く、美しくも残酷な物語の世界の王国に迷い込んでしまう。元の世界に戻るため、その国の王が持つ『失われたものたちの本』を探す旅に出るが…。少年の謎に満ちた旅路と、困難を乗り越えて成長する姿を描く異世界冒険譚。全米図書館協会アレックス賞受賞作。

著者等紹介

コナリー,ジョン[コナリー,ジョン] [Connolly,John]
1968年アイルランド生まれ。犯罪小説、ホラー、ファンタジーなどを執筆。ダブリン大学卒業後、フリーのジャーナリストとして活動。1999年のデビュー作『死せるものすべてに』(講談社文庫)はブラム・ストーカー賞とバリー賞にノミネートされ、シェイマス賞を受賞。2003年にThe White Roadでバリー賞英国ミステリ賞を、2012年にBooks to Die Forでアガサ賞最優秀ノンフィクション賞を受賞(後者はDeclan Burkeとの共著)

田内志文[タウチシモン]
翻訳家、物書き。元スヌーカー選手で、チーム世界選手権、アジア選手権日本代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

122
ジブリが好きそうな。 でももっとダーク、ハード、ややグロ。 赤ずきんちゃんは狼に惚れて、狼人間を産んでしまう。7人の小人は性格悪すぎの白雪姫毒殺に失敗して執行猶予中、微妙に変な童話の主人公たち。第2次大戦中のイギリス舞台の異世界ファンタジー2024/09/18

keroppi

79
宮崎駿「君たちはどう生きるか」に影響を与えた本と知って読んだ。第二次世界大戦下、母を亡くし、父の再婚相手に馴染めず、母を探して、幻想の旅に出る。かなり、映画と近い設定だ。ただ、幻想世界は、かなり違う。こちらでは、タイトルの通り、様々な本の世界が展開していく。宮崎駿の世界は、映像によるイメージの飛躍で、より生と死を見つめているように思った。少年の成長を描くという意味でも類似していて、本を読んでいる間、宮崎駿の映像がちらついてしまった。2023/09/10

Koichiro Minematsu

65
一言で言うのも難しいのですが、少年ディビットをとりまく世界(家族、時代)との関係を描いたヒーローズ・ジャーニー。主人公の空想世界は、見聞きした民話、グリム童話仕立てにしている筆者の描力はみごと。難解な部分やグロさの表現もあり、またファンタジーでもあり、アガサクリスティー+ルイス・キャロル+スティーブン・キング的な感じ。色んな読み方ができると思います。2021/03/20

ゆかーん

65
ジブリ美術館の図書室で、宮崎駿さんがオススメしていた一冊。駿さんが推薦するのも納得のファンタジーでした!第二次大戦中に、庭に突っ込んできた爆撃機を避けようと、木のうろに入った少年デイビッド。木のうろを抜けると、そこは不思議な世界が広がっていました!アリスの世界ようなヘンテコ世界では、有名な童話が数多く登場します。白雪姫、眠り姫、ヘンゼルとグレーテル、赤ずきんやトロールなどなど、次はどんな人物が出てくるのかワクワクしちゃいます!ダークな部分が盛り込まれた、大人が楽しむファンタジーとしてオススメの一冊です!2016/10/24

とろこ

60
本における「です、ます調」の文章が苦手なので、予想以上に時間がかかってしまった。また、読み始めは、主人公のデイヴィッドに好感を持てなかった。が、嫉妬と怒りに囚われた彼が異世界に迷い込んでからは、思わず応援していた。残酷でグロテスクな描写も多いが、現実の人生の暗喩なのだろう。心を閉ざしていた少年が大人の男に変わってゆくというベースは童話だが、決して優しい物語ではない。大人向けのダークファンタジー。それでも、ラストで彼が見た光景には、思わず涙腺が緩んだ。物語と人の繋がり。それは永遠のものだとも感じた。2017/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9819488
  • ご注意事項

最近チェックした商品