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  • サイズ B6判/ページ数 414p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488010478
  • NDC分類 949.53
  • Cコード C0097

出版社内容情報

サンタクロースの扮装でめった刺しにされた男。一人の男の栄光、悲劇、転落、そして死。世界でシリーズ累計1000万部突破。世界を驚愕させた『湿地』『緑衣の女』に続く第3弾。

内容説明

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルのドアマンだという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装のままめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落、そして…死。自らも癒やすことのできない傷を抱えたエーレンデュルが到達した悲しい真実。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀翻訳ミステリ賞、フランス推理小説大賞翻訳作品部門、813賞最優秀翻訳長編部門受賞。『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。

著者等紹介

インドリダソン,アーナルデュル[インドリダソン,アーナルデュル] [Indridason,Arnaldur]
1961年アイスランドの首都レイキャヴィク生まれ。父親は高名な作家インドリディ・G・トーステンソン。アイスランド大学で歴史学と映画を専攻し、新聞社に就職。その後フリーの映画評論家になる。1997年にレイキャヴィク警察の犯罪捜査官エーレンデュルを主人公とするシリーズ第一作Synir duftsinsで作家デビュー。3作目にあたる『湿地』と次の『緑衣の女』で2年連続してガラスの鍵賞を受賞。『緑衣の女』では、英国のCWAゴールドダガー賞も受賞している

柳沢由実子[ヤナギサワユミコ]
1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

468
シリーズ第3弾。物語の舞台はやはりレイキャビク。ただし、今回はこの街で2番目というホテルの中ですべてが決裁してゆくので、アイスランドの風土感にはいささか乏しい。もっとも、事件とその捜査はクリスマス・イヴの5日前からイヴの当日までなので、アイスランドは黒夜だろう。そして、物語自体もひたすらにと言っていいくらいに暗い。次々に明らかになって行く事実とともに、3組の親子、そして3組の姉弟(エーレンデュルの場合は兄弟)の過去もまた明かされてゆく。すなわち、この物語の隠されたテーマは"喪失"にあったのである。2021/03/04

遥かなる想い

310
このミス海外2016年第5位。 クリスマスに殺された男の 過去を巡る物語。 アイスランドミステリーが 放つ北欧の華やかな雰囲気が少し眩い。 事件の背後にある家族の物語だが…現代から過去を辿る 過程で暴かれた真実と 哀しい日々。 「声」により得られた ボーイソプラノ歌手としての 栄光と、「声」のために 破壊されたその後の人生… 殺された男の人生と エーレンデュルの人生が 重厚にかさなり、物語に 引き込まれる… 人生の光と影が北欧の 雰囲気とうまくミックスされた、よい物語だった。2015/12/31

紅はこべ

201
北欧ミステリの中でも一番辛くて厳しくて悲しいシリーズ。家族がメインテーマのシリーズだが、本作は特に父と子の関係に焦点が当てられる。サブストーリーの父子虐待の事件の決着がついていないのが気になった。作者のアイスランドを見る目も厳しい。“なにか、特別なことがあると、この小さな国ではすぐに大ごとになる。”“つねに敗北者であったこの国では、なにかあると大げさに騒ぎ立てるのだ。”“小さな国なのに、まわりと違うことは許されない”日本のことを言っているみたいだ。2015/09/01

utinopoti27

162
クリスマスの夜、アイスランドの高級ホテルの地下室で、サンタの扮装をしたドアマンが刺殺体で発見される。事件捜査に当たるエーレンデュルは、やがて被害者の『声』にまつわる栄光と挫折を知るとともに、彼自身の孤独とも向き合うことに。北欧ミステリの雄・インドリダソンの筆は、この一見地味な事件の裏に潜む様々な『家族の物語』を、徹底して曝け出す。家庭内暴力、違法薬物に逃げ込む娘、父親の期待を一身に背負わされた息子。これら重層的な要素を、緻密に計算されたプロットで、バランスのとれた人間ドラマに昇華させる手腕は、見事の一言だ2021/03/25

ケイ

137
いい親になろうとしているのだろうに。失敗しない親はない。子供のためにと思って必死になっても、自分のためになることもある。十分に可愛がれないのは配偶者のせいだと自分に納得させても子供は納得しない。子育てに成功したなんて思う人は絶対に間違えている。しかし、正解なんてないのだ。間違えても傷つけても、それでも手探りで進んでいくしかない。親も弱く必死だったのだと気付くのは、自分が親になったときか、親が老いた時か。そうやって試行錯誤を誰もがするのだが、それが時には取り返しのつかない不幸をうむときもあるのだと思った。2015/11/22

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