出版社内容情報
AIの登場で、囲碁界全体に大きな変化が起こった。定石と布石に於いて、人間が数百年の間に研究してきた内容が、覆された。例えばこれまでタブーとされてきた初期の三々侵入が常識化する時代になった。人間が積み重ねてきた知識が簡単に崩される時代をどれだけの人が想像できたことか。しかし悲観するのではなく、却って囲碁の世界が広がったと考えることが肝要である。本書は小目の変化と共に打たれなくなった定石についても解説した。
内容説明
AIによる小目の変化を研究する。『AIの流儀―タブーが常識になる』の姉妹編、新しい世界観の提示。
目次
第1章 小目の変化(小目の大ゲイマジマリにツケ;二間ジマリに直接ツケ;小目のコスミツケ;ミニ中国流が消えた原因;アルファ碁流の新たな布石)
第2章 定石をAIに尋ねる(後に狙いが多かった定石;AIは後手を嫌う;常識を破るAIの発想;かつての定石;実利と勢力の定石;黒の勝率が高い定石;黒をやや評価する最近の定石;人間とAIの判断;白を評価する定石;三々定石は修正が必要)
著者等紹介
金成来[キムソンレ]
1963年生まれる。1996年プロ入段。2002年教育学修士(歴史専攻)。2006年四段。2013年五段。前、明知大学兼任教授
洪敏和[ホンミンファ]
1970年、東京生まれ。小学生の頃、兄と碁を始める。韓国外務省勤務の父のもと、アフリカ、ヨーロッパ、南米、日本で様々な経験を積む運に恵まれる。韓国外国語大学卒。大学時代の1995年に、大学アジア囲碁選手権戦優勝。1996年、北京・日中韓アジア囲碁選手権戦韓国代表。囲碁を通じて人の輪が広がるのを願う囲碁ファンの一人である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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