出版社内容情報
神秘主義、神智学、錬金術、数秘術、占星術、魔術、予言・預言など、謎に満ちた神秘思想の世界。
「オカルト」といえば、超自然的で常識とかけ離れた「怪しげ」なものと一般的に理解されている。
しかしながら、現在、ヨーロッパを中心にグローバルな形で「Occult」(神秘思想・超自然的世界)についての文献ベースの学術研究が盛んになってきている。
古代から伝承され、中世、ルネサンス期に形作られたそういった世界観は近代科学・医学の萌芽となり、文学・美術・音楽など芸術表現に霊感を与え、人々の精神文化の底流を担ってきた。
現代においても占いなど様々な文化にその影響を及ぼしている。
本書は、現代オカルト研究領域を牽引している研究者の一人である、ピーター・フォーショーによる、西洋オカルト史研究の最新の成果がふんだんに盛り込まれたものである。
第Ⅰ部では、オカルトの基礎となる占星術・錬金術・カバラが紹介され、第Ⅱ部ではそれらの中世的発展形態の自然魔術・占星魔術・儀式魔術を解説し、第Ⅲ部では、近代におけるオカルト復興としてオカルト結社・タロット・ニューエイジ及びオカルチャーが取り上げられている。
豊富な図版とともに、豊穣で色鮮やかなオカルト世界へと導いてくれる一冊となっている。
【目次】