出版社内容情報
悩み多きあなたに行動経済学の考え方と応用例を紹介!
人生に悩みはつきもの。悩みにはさまざまなレベルがある。朝、何を着て出かけようか、昼ごはんには何を食べようか、という日常の小さな決断でも悩む。就職、転職、結婚という人生にとって大きな決断で悩むこともある。自動車や住宅という高額の買い物で悩む人も多い。私たちが悩むのは、どちらの選択肢も同じように魅力的だからである。人生の選択肢が無限に多い若者は、とりわけ悩みが多い。しかし、同じように魅力的に見える選択肢は、行動経済学的に考えてみると、バイアスのためだったかもしれない。
序章では、私たちの直感的意思決定が合理的な意思決定からずれてしまうことの例を紹介。第1章では、合理的意思決定からのずれが経済的な意思決定で生じやすいことをサンクコストという概念を使って紹介する。サンクコストをよく理解できれば、人生での悩みもずいぶん減ると思う。なんとか損を避けたいという気持ちも悩みをもたらす原因である。
第2章では、損を避けたい気持ちがバイアスをもたらすことを説明する。人生で後悔することが多いのは、どうしてあの時先延ばししたのかということ。先延ばしをする原因について第3章で説明。先延ばしの対策には、積極的な意思決定をしなくても良い状況(デフォルト)をあらかじめつくっておくことが有効である。
第4章では、デフォルトを利用した例を紹介。私たちは、周囲の人がどのような行動をしているかという社会規範の影響を大きく受ける。そのような社会規範の影響については第5章で解説する。
第6章では、行動経済を応用してより良い意思決定をもたらすためにナッジという考え方を紹介する。第7章では、仕事や勉強に行動経済学を応用する具体例を説明する。
内容説明
悩み多きすべての人々のために行動経済学の考え方と応用例を紹介!
目次
序章 直感が邪魔をする
第1章 「もったいない」を考える
第2章 損失は避けたい
第3章 先延ばしの心理
第4章 暗黙の選択の利用
第5章 みんながしています
第6章 ナッジとは何か?
第7章 仕事や勉強の中の行動経済学
著者等紹介
大竹文雄[オオタケフミオ]
大阪大学CiDER特任教授・経済学研究科(兼)。CiDERは大阪大学感染症総合教育研究拠点。1961年生まれ。京都府宇治市出身。京都大学経済学部卒。大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。博士(経済学)(大阪大学、1996年)。専門は労働経済学、行動経済学。2008年日本学士院賞。大阪大学理事・副学長(2013年8月~2015年8月)、日本経済学会会長(2020年5月~2021年5月)などを歴任。新型インフルエンザ等対策推進会議委員(2021年4月~)。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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