教科書には書かれていない江戸時代

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教科書には書かれていない江戸時代

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784487811717
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0021

出版社内容情報

武士はなぜ腹を切るのか?参勤交代は超高速が当たり前?ドラマや小説ではわからない江戸時代の真相!武士はなぜ腹を切るのか?
赤穂浪士の討入りは主君のためだけではない!
参勤交代は超高速が当たり前?
薬の値段はどれくらい?
学問は個人の出世のためではなかった!
ドラマや小説ではわからない江戸時代の真相!

本書は、江戸時代の武士と町人たちの実像を、当時の文書(もんじょ)から蘇らせ、人々が幕藩体制という社会制度のもと、どのように暮らし、どのような課題を抱えていたかを、江戸学の第一人者山本博文東大教授が、わかりやすく解説した書籍である。
江戸時代については、家康から幕末期の慶喜まで、映画やテレビ、小説などで様々に描かれているが、どうしても現代劇的な面が強調され、嘘とまではいかないが、真相とずれている内容が見受けられる。
例えば、有名な忠臣蔵の討入りは主君のためだけに行われたわけではない。
背景には討入りをしなければならなかった武士としての理由があった。
著者はわかりやすい文章でその背景を鮮やかに導き出して見せる。
また、現代の人々は参勤交代というと「下に、下に」という厳格な面しか思い浮かべないが、どうもそうでもないらしい、ということを著者は教えてくれる。
本書の面白さはここにある。
この一冊から、教科書には書かれていない江戸時代が次々と出てくる楽しさを味わってほしい。

【参考】
江戸時代、人々は武士と百姓・町人という身分に大きく分けられていた。江戸時代後期の人口は推定約3200万人。構成は武士約7%、町人約5%、百姓約85%、その他約3%である。
大坂夏の陣を最後に戦乱は止み、平和な時代が続くようになる。武士は公務員化し、戦で功を立てることは不可能なため、出世コースに乗ることが大きな目標となる。町人たちの多くは、貧富の差に関係なく、日々楽しく暮らすことを第一として生きるようになる。学問の世界では、自由闊達な雰囲気のもと様々な研究が登場し、最先端の「知」が江戸に花開く。学びは庶民にまで広がり、現代に繋がる学問の基礎が築かれたのも江戸時代である。

【第1編 武家の世界】
第1章 武士の稼業も楽じゃない
1 武士と武士道
2 武士はなぜ腹を切るのか?
3 どんなことで切腹をしたのか?
4 刀を差した官僚たち―旗本たちの出世競争
第2章 参勤交代の経済学
1 江戸時代を決定づけた参勤交代
  一日に進む距離はフルマラソンと同じ/ヨーロッパン人も驚く街道の賑わい 他
2 参勤交代の本当の姿
  参勤交代の道中のしきたり/参勤交代の費用は?/意外といい加減な大名行列の実態 他
第3章 武士の黄昏―幕末期の武士たち
1 幕末期のある旗本の一生
2 時代に翻弄された女性…天璋院篤姫
3 大奥の人々…将軍生母、老女、御中臈たちの実態
4 家茂と孝明天皇
5 最後の将軍・慶喜の決断

【第2編 庶民の世界】
第1章 多様性のある江戸時代の都市
1 様々な形で発展する江戸時代の町
2 巨大都市の誕生と発展
第2章 明日は今日より面白い
1 江戸は庶民が主役
  景気の変遷/江戸版グルメの時代/女性の髪型と化粧の流行/歌舞伎と見世物/宵越しの金が持てない人々 他
2 町人社会の現実
  現代社会の原型が見られる元禄時代/飛脚問屋の動かす金 他
第3章 江戸時代は薬社会
1 庶民に普及し始めた薬
2 薬の普及と人気薬の登場

【第3編 学問の世界】
第1章 儒学者の時代
1 なぜ儒学が盛んになったのか
2 儒学の世界
3 天才・熊沢蕃山
第2章 江戸に花開く知
1 実証的・実学志向の学問
2 万能型人物を輩出する時代
第3章 蘭学者に対する弾圧
1 迫りくる西洋文明
2 強化される弾圧

山本 博文[ヤマモト ヒロフミ]
著・文・その他

内容説明

参勤交代は超高速が当たり前?薬の値段はどれくらい?学問は個人の出世のためではなかった!ドラマや小説ではわからない、江戸時代の真相!

目次

第1編 武家の世界(武士の稼業も楽じゃない;参勤交代の経済学;武士の黄昏―幕末期の武家)
第2編 庶民の世界(多様性のある江戸時代の都市;明日は今日より面白い;江戸時代は薬社会)
第3編 学問の世界(儒学者の時代;江戸に花開く最先端の「知」;蘭学者に対する弾圧)

著者等紹介

山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957年岡山県津山市生まれ。東京大学文学部卒業。同大修士課程修了。文学博士。現在、東京大学大学院情報学環教授、同史料編纂所教授。『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)(1991)で、日本エッセイストクラブ賞受賞。豊臣政権から江戸時代の政治や武士社会を中心に研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わむう

29
「教科書には書かれていない」とだけあって、詳しく書かれています。参勤交代、天璋院、大奥、蛤御門の変など興味のある賞だけ読みました。2021/12/02

toshi

10
時代小説を読むときに参考になるかも・・・と思って読んでみた。 一般的な話は少なくて、人物や事件の裏話的な内容が殆ど。 興味のない項目も多くて、ちょっと期待外れ。。2018/09/20

おーね

7
武士の基本をそういった基本で作っていったために切腹などがあるのかと参考にはなりましたが、長い時間をかけておこなったので、今の日本人にもぬぐえない影響があるなあと考えさせられます。2018/09/25

oooともろー

5
江戸時代の生活・幕末の動き・学問など、教科書には載らない歴史。読んで楽しくためになる内容。2019/04/27

ローリー

5
図書館で借りました。教科書には書ききれない江戸時代の裏話的なことを読めるかと思い借りました。第1編、武士の世界の切腹の理由に関するところや、参勤交代のお話は面白かったし、第2編庶民の世界も、当時の庶民の実生活がわかって面白かったです。ただ、これは江戸や大坂などの大都市の庶民であって、農民の話がほとんどなかったのが少し残念でした。第3編では学問の世界を扱っているのですが、これが面白くなかった。池田光政の岡山藩と熊沢蕃山の事跡については詳しく扱っているものの、それ以外は教科書くらいの大まかさでした。2019/04/03

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