出版社内容情報
「臓器間ネットワーク」という新説に基づくNHK「人体 神秘の巨大ネットワーク」を書籍化。第1巻は「プロローグ」と「腎臓」。
内容説明
有史以来、人類は自らの体を探求し続けてきた。個々の臓器の役割を解き明かし、それぞれの臓器で働く細胞の機能を知り、それらを背後から支配する遺伝子の世界にも踏み込んだ。そして、細胞や遺伝子といった目には見えない微小な世界の秘密を探るうち、思いもよらないひとつの大きな秘密にたどり着いた。科学者たちは語る。「人体の真の姿は、巨大なネットワークだ」いま、医学の世界で起きている大転換。最新科学が明らかにした、驚くべき人体の新たな姿に迫る。
目次
プロローグ 神秘の巨大ネットワーク―生命を支える「臓器同士の会話」(人体がここまで見えてきた!驚異の技術革新;心臓からのメッセージががん治療に革命をもたらす!;“1滴の血液”で13種類のがんを早期診断;人体ネットワークの会話が人生を変える)
第1集 “腎臓”が寿命を決める(金メダルの獲得を陰で支えた腎臓のメッセージ;腎臓の手術で重症の高血圧が治る!大注目の最新治療;血液の管理者:腎臓;老化や寿命のカギを握る腎臓;腎臓を守れ!命の現場)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
この番組面白かったなあ!ただ、この本は取材内容がより詳しく説明されているので、番組とはまた違った楽しみがあります。2023/04/24
ophiuchi
16
人体というより全ての動物が、巨大ネットワークだというのは、目から鱗であると同時にとても腑に落ちることだった。山中教授には不祥事にめげることなく、こうしたメッセージを発信し続けてほしい。2018/02/18
アルカリオン
14
腎デナベーション(腎神経焼灼術):降圧剤のきかない「治療抵抗性高血圧」に対して試験的に行われている新治療法。腎臓の交感神経の興奮によるレニンの過剰分泌を抑える▼太ももからカテーテルを挿入し腎臓の手前で先端を発熱させて交感神経を焼き切る。交感神経は血管に巻き付くようにして伸びており、血管よりも熱に弱いため、血管を傷つけることなく交感神経の一部だけを焼き切ることができる。2021/07/14
アキ
11
NHKスペシャル人体「腎臓」:人体は巨大なネットワークであるということを示す知見が数多く紹介されている。小腸のインクレチン、心臓のANP、腎臓のEPOなど。腎臓を最初に取り上げたのは、その中心の役割を果たすのが血液であり血管であるから。腎臓は血管の塊。高血圧の治療に「腎デナベーション」や血液中のリン濃度が老化に関連するとか(血管の石灰化の原因!)、心臓にがんの転移がない理由など最新の医学の進歩は目覚しい。人体はいかに全身の血管を通じた臓器間の対話が大事か、世界がインターネットでつながっているのと同じだね。2018/02/09
アキちゃん
8
ただただカラダってすごい、思った。臓器同士が会話して私のからだを良い状態にしようとしてくれている、ってことに感動。いらん心配せずカラダにお任せしようと思う。2018/06/08