出版社内容情報
日本人は何を愛し、どう伝えてきたか。現代を代表する国文学者がその魂に迫る、日本語と日本人論です。日本人の魂ともいうべき美しい日本語の世界へ。もっとずっと日本人と日本語が好きになる1冊です。
内容説明
日本人は何を愛し、どう伝えてきたか。現代を代表する国文学者が日本人の魂に迫る、日本語と日本人論。
目次
情に生きる―理を超えようとする力
ありがとう―感謝という覚悟
悼む―与謝野晶子愛と別れの歌
いのち―自然と生命
感じる―吉野の象
きく―「聞く」と「見る」
つくる―大伴家持の芸術
うそ―文学のいのち
かおる―香りと匂い
みず―暮らしと文学
みち―国づくりの道、恋の道
自然―宇宙とことば
きわみ―祈りと肉体
異界―他界への越境
ものの神・ことの神―神々のことば
著者等紹介
中西進[ナカニシススム]
1929年東京生まれ。文化功労者。東京大学大学院修了、文学博士。プリンストン大学客員教授、筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、京都市立芸術大学学長などを経て、現在、池坊短期大学学長、奈良県立万葉文化館館長ほか。日本学術会議会員、日本比較文学会会長、東アジア比較文化国際会議会長を歴任。現在、全国大学国語国文学会会長。日本学士院賞、菊池寛賞、読売文学賞、大佛次郎賞、和辻哲郎文化賞ほか受賞多数。瑞宝重光章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mayu
7
憲法改正に国民投票で過半数の賛成が必要、ということは小学生でも習うことだと思いますが、本当にそういう判断をしなければならない日がくるかも、という今、この著作に書かれていることは多くの人にとって(賛成の方にも反対の方にも)有意義なのでは、と思いました。現憲法はアメリカから与えられたもの、という誤解をしている人は多いと思うし、また私自身、日本で古くから作られてきた法律に一貫して流れている精神を汲んだもの、という認識がなかったので、とても考えさせられました。もちろんそれ以外にも、鹿と萩の話や、アジアの黄金比の話2019/01/15
indigo
2
神話や古典文学からみる日本の歴史観が興味深い。この本を読む前に日本の神話、古典、古語についてもっと知っておくべきだと感じた。調べ、学びなおしてからまた読み直したい。2014/03/17
wasabi
2
実像にとらわれない。日本語は、あまりにも深い。著者が日本人の「愛する」ことばとはせず「愛した」と題しているところに、考えさせられるものがある。2012/11/29
ヨーコ
1
日本語の語源をたどるのは面白い。何気なく使っている言葉の本当の意味を知ると深い。2017/02/14