内容説明
「転石、苔を生ぜず」「情は人のためならず」「話半分腹八分」「目くそ、鼻くそを笑う」「人の噂も七十五日」…ことわざの使われ方と本来の意味、時代や国による解釈の違いなど、面白いエピソードをあげながら、ことわざの味わいを満喫させる。ことばの感覚を新たにする、楽しいことわざエッセイである。
目次
転石、苔を生ぜず
情は人のためならず
隣の花は赤い
夜目遠目傘の内
三尺下がって師の影を踏まず
急がばまわれ
船頭多くして船、山に登る
灯台もと暗し
娘は棚に上げ嫁は掃きだめからもらえ
鶏口となるも牛後となるなかれ〔ほか〕
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923年愛知県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。東京文理科大学英文科卒業。専門の英文学に始まり、読者論、思考論、教育論などの分野で軽妙なエッセイを展開。平明かつ論理的で、ユーモアある文章の名手として多くのファンをもつ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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大先生
11
1979年に発行された本の新版ですが、今読んでも面白い本でした。はじめは誤用とされても、次第に広まって違和感なく使われるようになる。「とても美味しい」というフレーズに違和感を抱く人はいないと思いますが、柳田国男は腰を抜かすほど驚いたそうです。元々は「とてもできない相談だ」というように否定的な文脈でしか使わなかったとか。比較的最近だと「全然」も同様ですね。情けは人の為ならずの意味も、最近では二通り書かれているようですし⋯。2025/06/02
文麿
3
Kindle Unlimited。ことわざの有用性を説く本。『情けは人の為ならず』等、受け取り方によって本来の意味とは違った解釈がされてしまうのもやむなしか。2024/06/03
ゆうはるあさ
3
ゆっくり急げ。簡潔にして要を得る。苦労は人を育てる。タイミングがすべて。2022/03/19
やすかりし
1
ことわざは時代を超える。おっしゃる通りですが、著者の文章については時代を超えられていないもの多数あり。ちょいと説教臭いし。とはいえ、著者のことわざの見方、味わい方は非常に共感したし、勉強にもなった。2017/08/03
tokomokomo
1
ことわざは人類の叡智。(抜粋、2017年11月24日)2015/06/15