内容説明
大化改新によって抹殺された蘇我氏は本当に大悪人か?天日槍やサルタヒコと始祖=武内宿禰の関係、新羅王、スサノオと浦島太郎の類似ほか日本古代史を大胆に捉えなおす。
目次
第1章 蘇我氏の「悪行」と乙巳の変(蘇我入鹿暗殺(乙巳の変)の現場
蘇我氏がくり広げた専横の数々 ほか)
第2章 蘇我氏と鬼(蘇我の正義を実証できるのか;蘇我は祟って出ていた ほか)
第3章 謎めく蘇我氏の出自(『日本書紀』は蘇我氏の何を隠匿してしまったのか;武内宿禰と蘇我氏を切り離した戦後史学界 ほか)
第4章 天日槍と武内宿禰の謎(『日本書紀』が必死になって隠してしまった蘇我氏の素性;ヤマト建国の秘密を握る纒向遺跡 ほか)
第5章 蘇我氏の正体(なぜ『日本書紀』は蘇我が渡来人と喧伝しなかったのか;スサノオと蘇我氏の奇妙な共通点 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
歴史作家。1959年千葉県柏市生まれ。奈良に通い詰め、独学で古代史を学ぶ。1991年に衝撃的デビュー作『聖徳太子は蘇我入鹿である』を発表以来、古代をテーマに意欲的な執筆活動を続けている
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感想・レビュー
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榊原 香織
68
蘇我氏も祟る 古代史の謎の美味しい部分、卑弥呼、アメノヒボコ、ツヌガアラヒト、サルタヒコなどに(力業で?)繋げていく。浦島太郎も侮れない。 文献なんかなくてもアイデアと推理で勝負 そこが古代史の面白さ2022/11/29
とも
32
★★★★悪の権化 蘇我氏のルーツを探ることで、日本書紀の改ざんや神話の事実を解き明かす。既に関裕二を読み続ければ、蘇我が悪出ないことは自明だが、では何を隠すために改ざんまでしたのか。九州、宇佐、出雲、山陰、近畿、伊勢、中部と全国を駆け巡る事実の破片、当時の韓国や中国との国際事情、また韓国からの移民。それらを、理論と推理を取り混ぜ、一部こじつけ感もあるが解決していく。蘇我が天皇家のルーツとなる武内宿禰や天日槍、猿田彦とはいったい誰なのか。いやはや、古代ロマンである。2018/07/25
ランラン
0
真実かどうかは疑わしい箇所が多いが、そのことは別としてこの手の本は読んでいて面白い。2013/12/29
getsuki
0
正史とは勝者が自身の正当性を示す為に作るものだとはよく言うが、古代史はまだまだ謎が多いなぁ・・・と思わせた1冊。2009/04/22