内容説明
12のキーワードで読み解く、東方正教の歴史・文化・現在。ヨーロッパのキリスト教文化圏を二分する東のビザンティン文化圏の深層。ギリシャ正教、ルーマニア正教、ロシア正教などカラー写真多数掲載。祈りの原点であり、ロシアを映し出す鏡でもあるイコン(聖像画)一千年の盛衰。
目次
第1部 東方正教会の世界(東方正教会;ビザンティン帝国;イスラム教;ヴェネツィア ほか)
第2部 ロシア・イコンへの道(誕生―『ウラジーミルの生神女』イコン;「受苦」のまねび―『ボリスとグレープ』イコン;調和―アンドレイ・ルブリョフ『至聖三者』イコン;大分裂―『ドンの生神女』イコン ほか)
著者等紹介
川又一英[カワマタカズヒデ]
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部露文科卒業。出版社勤務後、執筆活動にはいる
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感想・レビュー
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いくら丼
3
う、うむ、ロシア史、わからない、宗教史、わからない、東欧? わからない、宗教美術わからない、社会主義わからない、国際政治わからない……なんというか、自分の課題が色々見える書籍でした(汗)割と一気に読んだのに全体像に一苦労。ひとまずはざっくり、ロシア正教のイコンはビザンツから入ってきて、祈りの鏡たる「聖なる像」として敬拝の対象になり、西欧の鑑賞のための美術に影響を受けながらも、様々な歴史の荒波をくぐり抜け、今も聖堂に掲げられている、という感じだろうか。キエフの話も結構あったので、目的は達せた気がします……!2022/05/20
ひい
1
正教における”イコン”と信仰の関係が丁寧に描かれています。 「大砲とスタンプ8」でも戦場に女神像が掲げられますね。2019/03/04