内容説明
人はいつの時代にも、夢を抱き、それが実現することを願う。そのために人は、英知を絞り、技術を磨く。古代の人々の夢の一つは「より高く、より巨きく」だったはずだ。そのあかしが巨大建造物である。人々はより高いもの、より巨きいものを畏怖し、尊び、またそのためのよりどころとして巨大建造物を構築した。本書は、古代人が巨大建造物を実現する過程を検証し、同時に当時の社会のありさまもダイナミックに描き出した「類例のない歴史書」である。
目次
第1部 家を建て始めた人びと―三内丸山縄文集落と巨大建築
第2部 巨大土木工事と国の誕生―仁徳天皇陵の建設
第3部 日本最初の首都建設―前期・後期難波宮
第4部 世界へネットワークする建築―遠江国分寺
第5部 千年の都のシンボル―平安京の羅城門
第6部 弘法大師空海による古代ダム―讃岐の満濃池
第7部 本当だった空中神殿伝説―古代出雲大社