内容説明
丹念な資料の渉猟と諧謔に富んだ筆致から紡ぎ出される彩り豊かな「タペストリー」。そこに織り込まれた幾多のささやかな「物語」からは、時代の確かな手触り、市井の庶民の胸に畳んだ思いと息遣い、そして、権力の座にある貴顕のあらわな姿が浮かび上がってくる。50点を超す写真とともに、18世紀中葉の大都市ロンドンと、そこに暮らす人びとの営み、肉声を鮮やかに蘇らせた歴史読み物。
目次
第1部 環境(事実と数字;ロンドンとウェストミンスター;水;交通;緑地;建築)
第2部 貧民(マッシーの分析;福祉制度;暮らし;慈善;病める貧民;仕事;奴隷、召使い、家事奉公;娯楽;罪と罰)
第3部 中間層(病気、健康、医療;子ども、教育、宗教;女の世界;中間層の男;服装と化粧;室内と庭;行楽;作法、ことば、話題、しきたり)
第4部 富裕層(上流社会;国王)
著者等紹介
ピカード,ライザ[ピカード,ライザ][Picard,Liza]
1927年生まれ。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法律を学び、法廷弁護士としての資格を取得。その後、長年にわたり内国歳入庁の弁護士事務所に勤め、1987年、定年を迎える。オクスフォード在住。市井の人びとの暮らしにたいする関心から、1997年、Restoration London『王政復古時代のロンドン』を出版し、たいへんな好評を博す
田代泰子[タシロヤスコ]
1944年横浜生まれ。国際基督教大学教養学部卒業
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